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2020年5月29日号 FROM THE PUBLISHER 太田 進

FROM THE PUBLISHER 太田 進 未来を照らせ

【月刊HOTERES 2020年05月号】
2020年05月28日(木)
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未来が見えない現状は皆が暗闇の中にいるようなもの。スタッフたちはこのような状況の中、自身の雇用が守られるのかも不安を持ちながら過ごしている。彼・彼女らにどこまで自社の状況を共有し、不安に感じているであろうことに対して情報を与えられているだろうか。

ヒアリングをしていると各社に大きな隔たりがあるのを感じる。トップやマネジメントがしっかりとスタッフに現状や今後の方向性をオンラインツールなどを使ってでも共有できている企業もあれば、逆に形式的・一方的にメールなど文書のみで伝えるような企業もある。

どちらがスタッフに安心感を与えられるか、答えは明らかだ。

 

 このような状況では、小さな企業ではスタッフにこれまで同様の給与を支給できず、雇用調整助成金のみの支払いしかできないというところもある。しかし、トップやマネジメントチームがしっかりと自社の状況を共有し、説明をすれば多くのスタッフは理解をし、ついていこうと考えるようだ。むしろ、こうした危機の中で組織の団結が深まっていくといった話も聞く。逆に、たとえ給与を全額支給するとしても、企業からの説明が不足していればスタッフは不安を抱えるし、心は離れていく。スタッフも会社が大変なことは理解している。だからこそコミュニケーションが重要なのだ。

未来を見据えれば、金額はともかくとして給与を支払っているのだからこうした期間にスタッフ一人ひとりが自らを磨き成長できる期間とすべきだが、コミュニケーションをとれていない組織ほどそうしたマネジメントもおろそかだ。そうしたところでは、「給料も入るし今のほうが楽」などと言ってしまう中堅スタッフもいる。

今こそトップはスタッフに自らのメッセージを発信すべきだろう。そして、全社の状況や今後についてをできる限り誰もが理解・安心をできるように伝えることが必要だ。メールや文書など一方的な発信で良しとしていてはいけない。このような誰もが未来が見えない大変な状況の時だからこそ、トップは組織の行き先に光を照らせるかどうかで、組織の未来は大きく変わってくるのだ。

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