「なぜか居心地がいい」設えにZentisならではのおもてなしで付加価値を。日常を少し豊かにするホテルへ。
2020年7月、大阪・堂島浜に誕生した ZentisOsaka。(株)パレスホテル初の宿泊主体型ブランドとして注目されるも、その幕開けはパンデミック真っ只中という苦境だった。それから3年、コロナ禍が明けた 2023年3月に総支配人に就任したのが、パレスホテル東京で宿泊部長を務めていた秋山幹雄氏だ。秋山氏に、現在の状況や課題、自身のキャリア、今後の展望などについて聞いた。
Zentis Osaka
総支配人
秋山 幹雄氏
兵庫県出身。大学卒業後、1998 年に大阪市内の外資系ホテルに入社。2003 年よりシンガポールやバンコクなど10年間にわたり複数のグローバルホテルチェーンで経験を積み、2013年に株式会社パレスホテルに入社。パレスホテル東京のグローバルセールス部を経て、2020年同ホテルの宿泊部長に就任。コロナ禍で宿泊のオペレーションを統括し、2023年3月Zentis Osaka 総支配人に就任。
Zentis Osakaのブランドコンセプトは、「Encounters of a New Kind 感性が、深呼吸する場所。」。洗練されたデザインとサービスで上質なステイを提供する「アフォーダブル(手が届く)ラグジュアリー」ブランドの確立を目指している。 “ゼンティス”とは、アルファベットの最後で「究極」という意味をもった Zと、ラテン語で「本質」を意味する“entis”を組み合わせた造語だ。そこには、「本質を極める人達が暮らすように滞在を楽しみながら、『前途を切り開く縁』と巡り合う場所」という意味が込められている。
その初めての地が大阪だったのは、日本の主要都市を候補に探す中で、 IRや万博などの開催で大阪が今後ますます注目されるロケーションになると考えたからだ。客室数は全 212室、開業は 2020年 7月 15日。
不運にもコロナ禍初期となったオープンを、秋山氏はこう振り返る。
「当初想定していた 30~60代の知的好奇心が高く、旅慣れている国内のゲストにご興味を持ってもらいご利用いただけましたが、海外のお客さまもターゲットにしていましたので、業績という意味では厳しい3年間でした。一方、地元企業や地域の方々と交流する機会や、本物志向のアート、音楽、地元の工芸をテーマにしたイベントを開催する機会を定期的に持てたことで、ブランド価値を高め、お客さまに新しい文化や価値観、アイディアとの出会いの場をご提供することができました。それがホテルの認知度拡大と基盤固めにつながりました」。
また秋山氏が驚いたのは、コロナ禍の3年間に、退職者がほとんど出ていないことだ。「企業姿勢として『雇用を守る』という意思表示を打ち出していたこともありますが、前任者やオペレーション責任者がチームマネジメントをしっかりとしてくれた結果だと思います。東京から出向したスタッフ以外は、全員関西圏で採用したメンバーですが、私が入ったときにはチーム全員がZentis Osakaのブランドコンセプトを深く理解しており、スムーズにマネジメントを行うことができました」。
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