変異株が置き換わるという現象は、感染細胞内で生じています。より増殖力の高い変異株が、ヒトが有する遺伝子からタンパク質を翻訳する機能をハイジャックし、その結果、増殖力が相対的に劣る変異株が排除されています。デルタ株はこれまで懸念されたアルファ株、ベータ株、ガンマ株を凌駕し依然として世界で蔓延しました。今回、それを感染・伝播力、増殖力、免疫逃避力いずれも凌駕したのではないかと世界的に懸念されています。懸念されている理由は、感染する最初の接点であるスパイクタンパク質にこれまでの変異株の 2倍以上の 32カ所の変異が見つかったこと、その他免疫逃避に関連する可能性が懸念される変異か所が多数見つかっているためです。