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2020年9月18日号 トップインタビュー 株式会社ロイヤルホテルリーガグラン京都 総支配人 澤野 隆宣 氏

トップインタビュー 株式会社ロイヤルホテルリーガグラン京都 総支配人 澤野 隆宣 氏

【月刊HOTERES 2020年09月号】
2020年09月16日(水)
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26年ぶりの直営ホテル開業期待と注目が集まる「リーガグラン京都」

---この度の開業、お祝い申し上げます。(株)ロイヤルホテルにとっては、久しぶりの新規の開業となりますね。 

おっしゃる通り、新規の開業としては2012年6月開業の「リーガロイヤルグラン沖縄」以来8年ぶり、直営ということであれば、1994年5月開業のリーガロイヤルホテル東京以来、実に26年ぶりとなります。

---ホテルの新規開業が続く京都マーケットにあって、社内はもちろん、御社のグループホテルを利用されるお客さま、ホテルの業界人など、多くの人々が関心を持つ開業施設の一つであると感じますが、まずはホテルのコンセプトとブランドビジョンについてお聞かせください。

コンセプトは「『趣~Omomuki~』 京都、リーガの宿」。「趣」の一文字が京都らしさを表現するものであり、そこに1935年の創業以来、リーガロイヤルホテルグループが培ってきたあたたかなおもてなしを、京都の魅力とともにお客さまに提供したいという想いが込められています。そして「シティホテルの持つ上質さと旅館のようなくつろぎ」、この二つの要素を兼ね備え、ただ泊まるたけではない楽しみや感動を届ける、従来なかったようなホテルの在り方をブランドビジョンとし、作りこみを行なってきました。

---コンセプトの体現には、どのような点が重 要であるとお考えでしょうか。

ハードとソフト、両面でのアプローチが必要であり、お客さまとの距離感が、何より大切であると考えています。そこでサービス面ではロイヤルホテルらしく、「お客さまに歩み寄り、語りかける」ことを意識し、実践できるよう取り組んでいます。それがお客さまの安心につながり、結果お客さまにはくつろぎながらホテルで過ごしていただける、そのように考えています。ただし、ソーシャル ディスタンスにも配 慮しなければなりません。実際は、「目や表情で語りかける」といったようなニュアンスでしょうか。また、館内・客室、さまざまなところに京都の「趣」を感じられるデザインやインテリアがあり、ほどよい距離感のもと、ディテールにまでこだわったホテルづくりをしています。

コンセプトを体現する数々のコンテンツ初めて尽くしもホテルの特徴に

---リーガグラン京 都では、 アーティストや企業とのタイアップによるコンテンツの数々が魅力の一つであると思いますが、依頼に際しての基準やどのようなものが集約されているかなどについて伺えますか。
 
 まずアーティストへの依頼にあたり、「京都にゆかりある伝統文化を継承している方」「新しいものに挑戦している方」という基 準でお声がけをさせていただきました。そうして集約された作品や音楽、お酒などを、お楽しみいただけるコンテンツ「京遊(きょうゆう)」と題し、泊まるだけではないホテルからの提 案としたいという想いを込めました。
 
  いくつかご紹介させていただきますと、一つに約400年続く日本唯一の唐紙屋を継承する、雲きらからちょう母唐長 唐紙師 トトアキヒコ氏による唐紙アート作品「星に願いを」。こちらはホテル 3 階エレベーター前に展示されており、スピリチュアルな「トトブルー」の唐紙アート作品が、ホテルを訪れたゲストの心を惹きつけます。そして一つに、書家 川尾朋子氏による書のアート作品「遊」。こちらはホテルのエントランスにあるエスカレーターを昇った先にあり、「京都という歴史ある土地で、古に思いをはせる時間とともに、心弾ませながらいつもとは違う遊び心を持って時間を過ごしてもらいたい」という書家の想いとともに 、ゲストをお迎えいたします。ほかにもSOU・SOUによるルームウェア、ギタリスト田中彬博氏によるホテルオリジナルの館内音楽、京都デニムによるユニフォーム、朝日陶庵による調度品、丹山酒造の女性当主による日本酒など、多くの方々に支えていただいて開業いたしました。

 ---開業準備に際し、女性のプロジェクトチームが参加されたと伺っていますが、その意図や目的についてお聞かせください。

 ホテルのターゲットにもかかわる話になりますが、私たちは国内市場におけるレジャーのお客さま、その中でも20~40代の消費や旅行に積極的で、かつアンテナの高い女性をターゲットとしています。ターゲットに支持されるものを、コンテンツとして館内に蓄積していくためのプロジェクトチームを作り、女性の意見を取り入れました。結果として、私や男性スタッフとは違う視点から、魅力あるコンテンツづくりを実現できたと感じています。例えば、近年はライブラリーを設けるホテルが増えています。当ホテルのライブラリーは、イギリスのガーディアン誌が発表した「世界で一番美しい本屋10」に日本で唯一選ばれた京都の書店「恵文社一乗寺店」のマネージャー鎌田裕樹氏にブックセレクトをしていただきましたが、恵文社さんとホテルを結びつけたのも、彼女らの活動による成果です。
 
---レジャー中でも20~40代の女性客がターゲットというのは、従来のロイヤル顧客層とは異なるわけですね。

その通りです。コンセプトにデザイン、すべてがこれまでのリーガロイヤルホテルグループにはない初めて尽くしで、 新たな顧客層へのアプローチも、「リーガグラン京都」の担うべき役割であると感じています。

 

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