ログイン
検索
  • TOP  > 
  • 記事一覧  > 
  • インタビュー  東京都知事  小池 百合子 氏  日本、そして東京の「宝探し」をすることで デスティネーションの価値が生まれる
インタビュー  東京都知事  小池 百合子 氏 

日本、そして東京の「宝探し」をすることで デスティネーションの価値が生まれる

【週刊ホテルレストラン2019年01月11日号】
2019年01月11日(金)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

世界中が注目する東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会とさらにその先を見据えて、多様性のある東京の魅力を海外に発信しながら、観光に関連する事業者の支援、旅行者の受け入れ環境の充実に向けた取り組みを着実に展開することの必要性を強調する東京都知事の小池百合子氏。活力のある、持続可能な成長を遂げる都市「スマート シティ」の構築のために観光分野は重要な役割を担うことから、都知事就任後に創り上げた「東京都観光産業振興実行プラン2017」に基づいた施策を推進している。同プランの内容を更新しながら、東京の観光を有力産業に成長・発展させることで「PRIME 観光都市・東京」の実現を目指す東京都の取り組みについて、小池氏にインタビューした。

小池 百合子氏
Ms. Yuriko Koike

1952 年7月15 日兵庫県生まれ。76 年10 月カイロ大学文学部社会学科卒業。92 年7月参議院議員。93 年7月衆議院議員。2003 年9月環境大臣。04 年9月内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)兼任。06 年9月 内閣総理大臣補佐官(国家安全保障問題担当)。07 年7月防衛大臣。10 年9月自民党総務会長。11 年10 月予算委員会理事。16 年7月東京都知事当選。

 
日本にある“宝物”をモディファイして
海外に向けて活用できる形に進化させる
 
——デスティネーションとしての東京の魅力はどこにあると考えますか。

 
 インバウンドの方々にデスティネーションとして選ばれるためには、まず「日本に行ってみよう」という気づきを持ってもらう必要があります。その上で、日本で最も有名な地名としてまず思い浮かぶのは首都である東京かと思います。2017 年に東京を訪れたインバウンドは1377 万人でしたが、2020 年までに2500 万人にまで伸ばそうという大変に野心的な目標を東京都は掲げています。 
  
 森記念財団が発表している「都市総合ランキング」において、ロンドン、ニューヨークに次いで、東京は3年連続で3位となりました。ただしその他のアジアの都市から追い上げられている状況ですから、さらに東京の利便性、居住性のよさをPR してデスティネーションとしての魅力を強化しなければなりません。
 
 一方で、たとえば旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」の人気都市に関する読者投票において、東京は3年連続で1位を獲得していることからも、東京のポテンシャルについては既に世界中の方々が知っているとも言えるでしょう。
 
 東京に向けられた世界の人々からの期待は非常に大きいと実感しています。特に「食」のコンテンツに寄せられる関心が高く、実際に世界中で和食、日本食のレストランは勢いよく増えています。驚きなのは、本来は中華料理の一品だったラーメンが進化して、ついに日本のラーメンが独自の食文化として世界で認知されるところまで到達したことです。カレーにしてもインド起源の食べ物が日本風にアレンジされて広まっていきましたし、明太子スパゲッティーのような独自のメニューも日本で生まれています。
 
 こうした食に対する日本人のこだわりが世界に広がってそこに発信力や磁力が生まれているのだと思います。これからもしっかりと世界に向けて情報発信していくことが重要だと考えています。
 
——日本人にとっては当たり前のものであっても、海外から見れば面白いと感じられることが多いでしょうね。
 
 そうした日本にある“ 宝物” の存在を、まず私たち日本人自らが気づく必要があります。そして自分たちの宝物をモディファイすることで、海外でより活用できる形に進化させていくことが有効です。
 
宝物探しの一環として、東京都では「江戸東京きらりプロジェクト」なる企画を推進しています。探し出した宝物にさらなるプラスアルファを加えて、世界に向けて伝えていくのです。たとえば、組紐で作る帯紐の技術を使ってブレスレットを開発するといった取り組みです。国内外で大ヒットしたアニメーション映画「君の名は。」で主人公の女の子がつけた組紐の髪飾りが商品化されて、海外の人たちにとてもかわいいと評判になっています。
 
 さらに「君の名は。」の舞台の一つとなった四ツ谷駅が国際的にアニメファンの聖地となり、日本人にとっては何気ない日常の風景が、彼らにとっては「来てよかった」と思える価値の高い風景として喜ばれる例もあります。
 
 もともと日本が持っている職人芸で「この先、新しい可能性はもうないだろう」と思われているものでも、少しアレンジを加えたり、積極的に伝えることで、とても喜ばれるようになるのです。そこを追求することで、デスティネーションとしての東京の伸びしろを大きくすることができると思います。
 

週刊ホテルレストラン最新号
2019年01月18日号
2019年01月18日号
本体1,600円(税込)
【特集】デスティネーション福井 よみがえる恐竜大国福井のブランド力
【トップインタビュー】
(株)ニューバリューフロンティア 代表取締役 髙宮 孝一郎 氏…

■業界人必読ニュース

■アクセスランキング

  • 昨日
  • 1週間
  • 1ヶ月
CLOSE