近年オーストラリアは世界中のグルメファンを魅了する美食の国としてその名を世界に知らしめている。オーストラリア人シェフが手掛けるレストランは日本でも非常に人気があり、その代表格と言えるレストランが東京・丸の内にある「Salt by Luke Mangan」だ。人々を惹きつけるオーストラリア料理とシロメィワインのマリアージュについて総料理長の福田浩二シェフに話を聞いた。
Salt by Luke Mangan
総料理長
福田 浩二 氏
大阪ヒルトンホテルでそのキャリアをスタート。単身ニュージーランドに渡り、オークランドのヒルトンでLuke Mangan氏と出会う。2006年帰国後Saltの立ち上げをスーシェフとして担当。2011年総料理長就任。
レストランは非日常を演出する場
「私にとって、レストランとは『非日常』を演出する場に他なりません」
長年に渡り海外ホテルのメインダイニングでスキルを磨いた福田シェフは、そう語る。Salt by Luke Manganのシェフという立場から非日常を演出するために心がけていることは、スーパーの点灯に並ばないようなクオリティーの高い食材へのこだわりである。席数82、というサイズのレストランであることを生かし、例えばラムなどは半頭を仕入れ、日常の食卓とは異なる料理へと昇華させていく。また、仕入れた食材を余すことなく使うことで、ハムやソーセージ、更にはソースなど幅広い領域で素材のうま味を演出することができる「(食材が)パックに入っていると命を感じない」という福田シェフにとって高品質なオーストラリア産の食事は、上質な『非日常』を演出するための重要なアイテムとなっている。
非日常を演出するワイン
ワインを担当するマネージャーの栗原氏は、非日常を演出するオーストラリアワインの一つとして、シロメィワインをチョイスした。中でも果実味にあふれ気軽に楽しめる「ヴィンヤード・セレクション」ではなく、ブドウが育った畑の区画にまでこだわった「シグニチャー・コレクション」をSalt by Luke Manganで提供する。例えば、「シグニチャー・コレクション シャルドネ2012」は、「骨格がしっかりしており、ボリュームのある果実味を芯の通った酸が支えているのでコクがありリッチな食感。豊かな樽香は食べごたえのあるシーフードに合う」と評する。
この評価に福田シェフが応えたのが「真鯛と帆立を詰めたラビオリ丸ズッキーニ添え」だ。真鯛はシンプルにソテーにし、ラビオリにはすり身にした真鯛とホタテを詰めている。丸ズッキーニは栃木県にある無農薬栽培で有名な川田農園から仕入れたもので、焼いただけだがみずみずしく甘い。ソースはオリーブオイルにトマト、ケッパー、レモンのコンフィを和えたもので、魚介のソースに抜群に合う。ホタテの香味が「シグニチャー・コレクション シャルドネ2012」に良く合いうま味が口の中に広がる。是非、『非日常』を感じながら味わいたい逸品である。
真鯛と帆立を詰めたラビオリ丸ズッキーニ添えにはシグニチャー シャルドネを合わせる
Salt by Luke Mangan
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シロメィワイン
http://winetree.co.jp/sirromet/
WINETREE
http://winetree.co.jp/