日本フードサービス協会(JF)による2017 年6 月の外食産業市場動向調査がまとまった。6 月は、梅雨時期ではあったものの、雨天日数が東京都では2 日間、大阪府では7 日間と、前年よりも少なく、天候が比較的安定していたことが客足にプラスとなり、全体売り上げは104.7%と10 カ月連続で前年を上回った。
業態別では、ファストフード(FF)業態の全体売り上げは、106.9%と前年を上回った。「洋風」は、ボリューム感を訴求したフェア品や個人客をターゲットにしたセットメニュー等が好評で、売り上げは111.7%。「和風」は、季節セットメニューや定食メニューで客単価上昇、売り上げは101.8% となった。「麺類」は、新メニューが好調、店舗数増の影響もあり、売り上げは、104.4%。「持ち帰り米飯・回転ずし」は価格設定が高めの商品を増やした回転ずしで客単価上昇、売り上げ102.2%となった。「その他」は、カレーが昨年末の価格改定で引き続き客単価上昇で、売り上げは103.7%となった。
ファミリーレストラン(FR) 業態の全体売り上げは、103.0%と前年を上回った。業種別では、「洋風」はフェア品の好調やディナー時間帯の客数増などもあり、売り上げ102.6%、「和風」は店舗数減で売り上げ99.6%、「中華」は創業記念キャンペーンや他業界とのコラボが好調で客単価上昇、売り上げ102.5%。「焼き肉」SNSでのクーポン配信や肉の日(29 日)などが好調により、売り上げ110.0%となった。
パブ・居酒屋業態について、飲酒業態は、金曜日が一日多い曜日回りで客足好調、全体売り上げは101.8%と2 カ月連続して前年を上回った。「パブ・ビアホール」は、新店の好調、週末の集客増大で売り上げ106.2% となった。「居酒屋」は、これまでの店舗整理や業態転換が効果を表し、売り上げは100.7%と2カ月連続で前年を上回った。
ディナーレストラン業態は、6 月は前月に引き続き各社まちまちで、高級業態の一部で振るわないところもあったが、季節メニューの投入や店舗増もあり、売り上げは103.8%となった。
喫茶業態は、6 月は天候に恵まれたことや、プリペイドカードへのポイントアップキャンペーンなどが奏功し、売り上げは102.3%となった。