■宮北結僖（みやきた　ゆき）プロフィール
株式会社　心に響く話し方　代表取締役　　http://www.genkyo.net
一般社団法人日本心に響く話し方協会　代表理事　　http://www.genkyo.jp
【略歴】
西田敏行・緒形直人率いる劇団青年座を経てTV・舞台等で活躍
（役者名：宮北由季）20年の俳優実績と2000組のブライダル司会者の経験を生かし、現在「言響（心に響く言葉で話す）スクール・セミナー」を主宰。
「実践型体感スクール」として定評がある。個別レッスン・言響表現塾・言響インストラクター塾をベースに「内容以上に、心を伝える話し方」を東京・大阪・福岡で指導。各地より受講生が集まる。
著者／　「お客様の心に響く話し方」（ＢＡＢ出版）
「話し方お悩みカイケツアドバイス」（あさ出版）
 

 
AIにはAIにしか、人間には人間にしか出来ない事がある。
AIと戦うのではなく人間にしか出来ない仕事をする。
 
「笑顔で接客！！」
散々言われている言葉です。でも出来ません。
出来てもマニュアルぽい、形ばかりの笑顔の方が本当に多いです。
 
なぜか？
『相手に気に入られるための笑顔だから』
 
確かにそうです。
でも相手に好印象を与えるためだけに笑うと、時にその笑いは痛々しい笑いになります。
「相手によく見られたい」
「愛想よくしなきゃいけない」
「安心と信頼をあたえなくてはいけない」
という思いだけの笑顔は温かみがありません。
 
私は昔、取引先から「宮北さんの笑顔って怖い」と言われたことがあります。
きっと相手に媚びた笑顔だったのでしょう。
ショックでした。
 
笑顔はまず「自分」なんです。
「自分のため」「自分が元気になるために笑う」と、おぼえてください。
 
 
「笑顔のルーツ」ってご存知ですか？
そもそも「笑顔」という表情が作れるのは哺乳類しかいません。
その中でも「嬉しい」「楽しい」と感情が伴って笑顔になるのは「人間」しかいないといわれています。
 
 
では他の哺乳類。犬や猫、サルや象などはどのような時笑顔という表情になるのか？
えさを食べて飲み込んだ際「あっ！これは身体に悪い影響を与えるものだ」と察した時に吐く。その吐く時の表情が笑顔に見えるのだそうです。
 
ということは身体に何か悪い影響を与えた時、デトックスする手段が笑顔なのです。
よく笑ったら元気になった、気分が晴れたということありますよね。
まさに体内の悪いものが、笑う事によって外に吐き出されたのです。
 
 
ゆえに「自分の為に」笑ってください。
自身で愉しくなる工夫をして、笑って吐き出すのです。
 
「楽しむ」と「愉しむ」は違います。
 
『楽しむ』とは　
自己+外部のつながりによるもの。相対的な感情。
与えられたことや物理的なものに対して、楽しく過ごす。
例えば友人と食事をして楽しむ。映画をみて楽しむということです。
 
 
『愉しむ 』とは
自己の中でたのしむ。「安らぎ」「充実」など絶対的な感情。
自身の内側から感じるたのしい状態。
 
 
自分が愉しんで、そこからでる笑顔は相手に「魅力的な人」として映ります。
結果「また会いたい人」になるのです。
 
自分が愉しくなる工夫をしてください。
自分のために笑ってください。
結果それが、お客様に安心感・信頼感を与えるのです。
 
スタッフさんに「笑顔が足りない！」「笑顔で接客！」と、注意するだけではなく
是非この「笑顔のルーツ」のお話をしてください。
 
そして「自分の心がラクになる手段として笑ってごらん」とお伝えください。
お役に立てれば幸いです。