外食全体の売り上げ前年比115.8%コロナ規制が緩和に向かう中、売上は一見好調も厳しい状況は変わらない
4月は、マスク規制の緩和や、コロナ感染症の 5類移行を見据えた動きにより、消費者の外食意欲が戻り、歓迎送迎会や春休みの需要が好調。また、インバウンドも回復傾向にあり、外食全体の売上は前年同月比 115.8%、19年比でも107.0%となった。だが、世界情勢の変化に伴う諸コストの上昇分を価格転嫁だけで補うことは難しく、経営的には厳しい状況が続いている。
ファーストフード業態は、全体売上は112.9%。価格改定に加え、好調なデリバリー・テイクアウトの定着、店内飲食の戻りで、「洋風」は売上 111.2%。「和風」は、117.0%。「麺類」も、商業施設立地店などの堅調により売上118.0%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、メディア露出や価格改定により売上 109.2%となった。「その他」は、アイスクリームが好調で売上 112.8%。
ファミリーレストラン(FR)業態の全体売上は前年比 118.0%。「洋風」は、春休みや GWの始まりで、回復傾向が続き、売上 117.1%。「和風」は、売上118.9%。「中華」は、新商品や各種キャンペーンなどの展開で、売上116.6%。「焼き肉」は、引き続き郊外立地店舗で家族客の支持があり、売上 121.0%。
パブ・居酒屋業態は、中小規模の歓送迎会が戻り、早い時間帯ではコロナ前と同程度の集客もあり、売上 131.9%となった。店舗数自体の減少は引き続き変わらず、遅い時間帯や二次会の需要は依然として弱く、19年比では売上 64.8%となっている。
ディナーレストラン業態では、インバウンド客の回復や各地のイベントの急増などで、売上は 122.4%。
喫茶業態では、ビジネス街での回復は緩やかだが、各地でイベントや伝統行事が再開されて人流が増え、売上は124.3%。
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