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2023年1月6-13日号 スペシャルインタビュー 森トラスト(株) 代表取締役社長/森トラスト・ホテルズ&リゾーツ(株) 代表取締役社長 伊達 美和子氏

スペシャルインタビュー 森トラスト(株) 代表取締役社長/森トラスト・ホテルズ&リゾーツ(株) 代表取締役社長 伊達 美和子氏

【週刊ホテルレストラン2023年01月13日号】
2023年01月12日(木)
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欧米系の需要に対する懸念があるものの東南アジア系、ASEAN系の需要に期待

----世界における日本経済の現状をどのように捉えていますか。

 新型コロナウイルスによって全世界がステイホームになり、日本でも移動の自粛が求められましたが、一方でテレワークという働き方が確立されたことで思いのほか雇用は維持されたと思います。また消費するところがなくなり、特に日本では貯蓄率が高まりました。その後規制緩和の兆しが見えてきたことで、経済活動も徐々に正常化に向かい始めているというのが現状だと思います。その動きは先に欧米で見られ、日本はようやくその段階に入ったところにあると見ています。
 
  需要に関してはコロナ禍ではやりたくてもできなかった消費に対するニーズが高まり、ベントアップ効果によって爆発的に物事が動き始めているものの、原材料費の高騰や労働力不足などの不安材料が横たわっています。労働力不足の要因を考えてみると、コロナによって人が減ったわけではなく、働こうという意志のある人が減ってしまったと言えると思います。さまざまな場面で人手が欲しいところで働き手が足りなくなっています。
  
そして世界的に物価が上昇し、需要を抑えるために金利を上げているのが欧米の動きであり、その影響で日本では円安が起こってしまっているというのが今の状況です。
 
  欧米の動きを追いかけるように日本の経済は正常化し、活動が活発になっていく中で、原材料の高騰、労働力不足も同じように起こってはいますが、欧米と比較するとそこまで物価は上昇していません。日本の企業物価指数は2022年の秋口に8%から9%上昇していますが、それに対して消費者物価指数は2%から3%の上昇ということで、そこには乖離が見られます。
  
 コストプッシュ型で物価を上げるべきなのか、日本では物の値段を上げると多くの人たちが消費しなくなるため、やはり上げられないのか。2つの態度が拮抗しているのが現状と言えるでしょう。

 一方でこれまで低金利で生きてきた日本の経済は、ここへ来てもなお金利を上げることができずにいます。本来は金利を上げながら物価上昇を抑えるわけですが、それもできないため円安という事態に陥ったわけです。
 
 コロナによって経済活動が変化したのは日本も欧米もすべて同様なのですが、最後の局面で対応の違いが出てきています。それが、日本のマーケットの現状だと思います。

----これからの日本の観光業について、どのような予測を立てていますか。

 入国規制が緩和され、円安の後押しもあって、インバウンドが復調することで日本国内の消費需要が正常化し、活発になってきているのは確かだと思います。人手不足と言われながらも、まだ極端なコストアップにまでは行き着いていないので、2022年秋の時点では観光業界の各企業の経済環境は比較的悪くない状態なのではないでしょうか。
 
 ただし今後については、円安効果がどこまで続くのかを見ていく必要があるでしょう。また、欧米系の企業がこれ以上の物価や金利の上昇に耐えられず、失業率が上昇していく環境の中で、2023年は不景気になるという予測も出てきています。こうした背景から、2023年については欧米のインバウンドが、日本が期待しているほど活発さを維持できるのかどうか、考えておかなければならないと思っています。
 
 一方で ASEAN諸国といった、アジアからのインバウンドはどう取り組むのか戦略が必要です。ゼロコロナ政策によって中国が国を開放していないこともあり、2022年秋口から日本を訪れるインバウンドは、円安効果もあって欧米からの比率が高まり、その結果として観光需要が 2019年並みに戻ってきているというポジティブな状況が生まれました。しかし、これから春節の時期になってくると、欧米だけでは需要が足りなくなり、アジア圏のインバウンドも呼び込む必要が出てきます。中国からの需要がなくなっている中で、ASEANなど中国以外の国々からのインバウンドに期待が集まります。アジア諸国からの訪日意欲も高いので埋まっていくのではないかと思います。2023年は欧米系の需要に対する懸念があるものの、ASEAN系の需要が上手くカバーしてくれることを期待したいところです。

 

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