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2022年12月16日号 トップインタビュー インターコンチネンタルホテル大阪 総支配人 アレックスポーティアス氏

トップインタビュー インターコンチネンタルホテル大阪 総支配人 アレックスポーティアス氏

【月刊HOTERES 2022年12月号】
2022年12月15日(木)
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館内のメンテナンスを再開し回復に向かう

----日本における観光マーケットは、どのように変化してきていると感じていますか。

 以前はインバウンドが増える一方でしたが、パンデミックを経験したことで国内の旅行者に今まで以上に目を向ける必要があるとあらためて実感することになりました。1つの物事には良い面と悪い面があるものです。集客が落ち込んだ時期があったことはもちろん悪いニュースですが、日本のお客さまをお迎えする機会をあらためて得られたことは良いニュースだと思います。 
 
----インターコンチネンタルホテル大阪の現状の課題はどこにありますか。

 この 2年半、ホテルは厳しい状況の中で顧客満足と従業員満足を維持しようと取り組んできました。おかげさまで、この間誰 1人として解雇することもありませんでした。ただし、予定していた館内のメンテナンスに満足に取り組めなかったことが悔やまれます。

 今後は先を見てビジネスを進めることが課題となります。さらなるサービスの向上やメンテナンスを活発化させ、状態を回復させることはもちろんのこと、今まで以上に質の高い顧客体験を、国内外の宿泊ゲストやレストラン利用者に提供することが当面の課題です。
 
 IHGは世界的によく知られているホテルグループであり、インターコンチネンタルホテル大阪の土台も盤石なものにしていくことが重要であると考えています。

 

激動の時代においても IHGが掲げる「True Hospitality for Good」を忘れない

----短期的、中期的なビジョンを教えてください。

 インターコンチネンタルホテル大阪は、2023年6月5日に開業10周年を迎えます。その大きな節目に向けて、この回復の時期、私たちは 3つのことを優先します。
 
 第1にチーム全体のために、真のケアとウェルビーイングの促進を続けることです。例えば、ウェルネスウェンズデー、カフェテリアでの健康的な食事の提供、お祝いや表彰を行うことで従業員の成功を共有し称え合うことなどです。働きやすい環境の推進、信頼と尊敬の文化の醸成、成長の機会の創出といった活動を実践することが最優先事項です。
 
 第2にレジデンスの展開と認知促進です。インターコンチネンタルホテル大阪には、リビングルーム、ベッドルーム、キッチン付きのレジデンスルームが 7タイプ、全57室あります。広々とした空間にモダンな設備を備えたラグジュアリーな住環境を提供していきます。上質な寛ぎを提供するインターコンチネンタルのライフスタイルを求める方々の長期滞在、家族での宿泊(2世帯での宿泊も可能な広さ)、ブランドパーティーやブティックイベントに使っていただけるオーバーサイズのスイートルームの提案に力を入れていきます。
 
第3にフレンチレストラン「Pierre」です。Pierreは「ホテルのレストラン」ではなく、「ホテル内のレストラン」であることにこだわり、7年連続でミシュランガイドに掲載されています。
 
 ヘッドシェフの柴原仁崇は伝統的なフランス料理の技法を採り入れながら、地元の食材を使った料理を提供するユニークな料理人です。マネージャーとしてもチームメンバーを観察し、若いシェフの教育や指導にも力を注いでいます。素晴らしいチームを築き上げていることが、ミシュランの星を維持できている理由の1つであることは確かです。経験豊富なソムリエが2名いて、その1人である小村亮は酒ディプロマも取得しています。Pierreを訪れたお客さまは海外のワインや地元の日本酒とのペアリングによって、記憶に残る料理の旅を楽しむことができるでしょう。
 
 2022年 10月に日本の入国規制が緩和され、Go To トラベルキャンペーンも再開されたことで、2022年 11月、12月については国内外からの問い合わせが急増しています。ホテル業界がコロナ禍から完全に回復するためにはまだ遠い道のりが待ち受けていると言わざるを得ませんが、世界の人々の間で旅行に対する意欲が戻ってきていることはポジティブに捉えています。
 
 このような急激な動きの中にあっても私たちは IHGが掲げる「True Hospitality for Good」を忘れることなく、インターコンチネンタルホテル大阪における快適な体験を通じて、お客さまに明日への活力を与えられるように最善を尽くしていきます。 

----長期的なビジョンをどのように描いていますか。

 インターコンチネンタルホテル大阪は、IHGが日本で展開する唯一の直営ホテルです。これまで培ってきたインターナショナルラグジュアリー&ライフスタイルホスピタリティーに対する理解を、さらに深めることを目指しています。私が持っているホスピタリティーの精神は、日本の優れた文化やおもてなしを補完するものだと信じています。
 
 エンプロイー・エクスペリエンスの向上とともに、ホテルにおけるクラフトマンシップにもフォーカスしていきます。ハウスキーピングやスチュワードから、シェフ、コンシェルジュ、バーテンダーに至るまで、彼らの技術に焦点を当てて、最高の顧客体験が提供できるように、さらなるスキル開発に取り組みます。
 
 そしてすべての従業員をサポートすることでチーム全体の能力開発を推進し、変化する時代に適応しながら、革新をもたらすことのできる人材を育てていきたいと考えています。成長した彼らが IHG・ANA・ホテルズグループジャパンの各ホテルで活躍できるように、キャリアを伸ばし、仕事を充実させ、最高の結果を導く職場環境を創り続けます。

 

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