外食全体の売り上げ前年比100.1% 緊急事態宣言の解除後もなお続く厳しい営業制限
10都府県に発令されていた緊急事態宣言は、沖縄を除き6月 20日に解除されたが、首都圏や近畿圏などは引き続きまん延防止措置の対象地域となり、酒類提供や営業時間の制限が続いた。とくに夜の営業を柱としていたパブ・居酒屋業態は、コロナ以降、壊滅的打撃が延々と続いている。6月の全体売り上げは対前年比 100.1%だが、コロナ前の2019年比では 77.4%に留まっている。
業態別では、ファストフード(FF)業態は依然として好調な「洋風」が寄与し、業態全体では売り上げ 109.1%(一昨年比では 96.8%)。「洋風」は、堅調な巣籠もり需要により売り上げ113.6%。
「和風」は、新メニューの開発、テイクアウトの予約販売などにより、売り上げは104.1%となった。
ファミリーレストラン(FR)業態は、全体的に酒類提供の自粛や時短営業が影響し、売り上げは 88.4%(コロナ禍前の一昨年の 64.2%)に留まった。
飲酒業態は、先月に引き続き酒類提供制限が直撃し、依然として非常に厳しい状況が続いている。「パブ・ビアホール」は、緊急事態宣言の対象外地域で営業を再開できたところもあったが、売り上げは 37.1%(一昨年比 12.4%)にすぎない。
「居酒屋」も、酒類が提供できる日数が増えたとはいえ、売り上げは 42.4%。コロナ禍前の一昨年と比べて「パブ・ビアホール」「居酒屋」双方あわせて 15%程度の売り上げとなった。
ディナーレストラン業態は、料理の提供は回復傾向にあるものの、酒類を提供できないことが決定的な打撃となり、売り上げは 85.1%(コロナ禍前の一昨年比で40.6%)に留まっている。
喫茶業態は一昨年の水準には到達できなかったものの、国産食材を使用した季節メニューの提供や、商店街や住宅地の店舗で集客に回復傾向が見られたことなどから、売り上げは 111.2%となった。
----
※各種図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入をお願い申し上げます。
2021年8月27日号ご注文フォームはこちら
https://ec.hoteresonline.com/products/list.php
----