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2021年7月16日号 トップインタビュー (株)ホテルマネージメントジャパン 代表取締役 荒木 潤一 氏

トップインタビュー (株)ホテルマネージメントジャパン 代表取締役 荒木 潤一 氏

【月刊HOTERES 2021年07月号】
2021年07月15日(木)
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大切なことは、ホテルを取り巻く、スキルや経験を有する地域の関係者とのパートナーシップ

----画一化されたマニュアルにおける人材育成を重視してきたホテル業界にとって、世界的な動きであるグローバル化、ダイバーシティ化、SDGs など、取り巻く環境は急速に変化し、求められる要素も留まることなく変化しています。

大切なことは、お取引先やお客さま等の地域でスキルを有する人や企業とのパートナーシップ構築だと考えます。価値ある情報を得て、相互に協力し合う事で魅力を生み出せます。そして重要な事はWIN・WINの関係にはメリットはもちろんですが、重要なキーワードとして、共通の目的に社会貢献が含まれていることなのです。社会貢献につながることでパートナーたちの納得感は各段に増し、相互にモチベーションも高まります。スタッフは高いモチベーションで取り組み、自然とスキルアップし、ノウハウを積むことができるのです。高い利益をもたらし、その利益がさらなる取り組みを可能にし、良い循環が生まれます。

神戸メリケンパークオリエンタルホテルで総支配人を務めていたときに、神戸の夜景をパノラマで楽しめる絶好のロケーションに「VIEW BAR」をオープンしました。世界中の人にカッコいい神戸を見てほしいという思いからでした。そして絶景のBARで景観だけなく、素晴らしいドリンクと素晴らしい音楽の提供を目指しました。目的を共にするパートナーとして、神戸を代表するライブハウス「チキンジョージ」とパートナーシップを組み、神戸北野の人気のBARに指導を受けました。

金曜日〜日曜日は神戸で活躍しているミュージシャンが演奏します。街と直接繋がり、神戸の良さを知らせるという共通の目的を持つことで、良いものを提供することができています。お客さまには数多くのお褒めの言葉をいただいており集客も順調です。私が何よりも将来性を感じているのは、ミュージシャンに評判が良いことです。将来さらなる良い商品を生み出すことに繋がり、集客と地域貢献というWIN・WINの関係成立につながるからです。

 

野菜の収穫や釣り、バギー、ヤギの餌やりなどのプログラム用意

-−−−「オリエンタルホテル沖縄リゾート&スパ」では、どのようなことをお考えですか。

 今回のリブランドを通して、より地域と密接に連携しながら多様なアクティビティをご用意し、「オリエンタルホテルズ&リゾーツ」が目指す、独自性のある滞在体験を提供し、ホテルそのものがお客さまにとって「デスティネーション」となるような魅力あるサービスを提供するホテルとなります。ホテルのコンセプトは「島とあそぶ 森とつながる〜Love Okinawa Discover Yambaru〜」です。

世界自然遺産登録間近な“奇跡の森”「やんばる」の玄関口に位置します。名護市の高台に位置するホテルを拠点に五感で感じる特別な体験をしていただきたいと思います。計画として2022年初頭には客室やロビー、プールエリアの改装を予定しており、コンセプトを体感する新しい空間へと生まれ変わります。やんばるの森を訪れたような開放的なアトリウムを持つロビーや、装いを新たにした丘の上の森にたたずむ沖縄県最大級のプールが誕生します。そのほか、時季の旬の野菜のおいしさを、畑に入り、自分で摘み取る収穫体験や、数百種類のサンゴが住み、黒潮がもたらす豊かな海流で生息する、世界に誇る美しい沖縄の海を感じていただける釣り体験やバギー、ヨガ体験などです。

バギー体験ではやんばるの森を巡り、亜熱帯特有の生きものや植物の視察、沖縄文化とともに生きるヤギに餌やりなど、やんばるならではの貴重な体験をお楽しみいただけるプログラムをご用意する予定です。このような試みを通じて当ホテルのみではなく、ゆくゆくは地域のホテル全体で活性化を図っていきたいと思います。

----まさに五感で触れる旬の体験ですね。最後にひと言お願いいたします。

よくハードを改装してリブランドを可視化するケースが見られますが、改装以前にどのようなストーリーを描くことができるかが課題です。お客さまに、地域に喜んでいただけるモノ、コトを想像し、創造していくことです。そのためにも時間はかかりますが、ホテルの中では見つからないヒントや課題を、お取引先やお客さま等の地域でスキルを有する人や企業から価値ある情報を得て、相互に協力し課題を克服する事で更なる魅力を生み出せます。その過程を続ける事で、クリエイティブへの挑戦が新たな企業文化として芽生え、多くの人材が集まる会社となる事を目指していきたいと思います。

 

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