新興国マーケットにおける調査・分析を展開するストラテジック・デシジョン・イニシアティブ㈱が、「新興国マーケットからみた、訪日のポテンシャル」をテーマに、さまざまな事例を紹介します。大手企業やシンクタンク、コンサルティング企業を顧客に持つ新興国マーケットのプロ集団である同社からみた、ホテル・レストラン・ブライダル業界に対するさまざまな提言を行ないます。
飲食業は、他業種に比べて海外進出が盛んな業態です。盛んではありますが、やはりそう簡単に進出することはできませんし、まして進出先で成功するのは容易ではありません。現在、世界規模で成功を収めている企業ですら、進出の際は大変な苦労をしています。
スターバックスコーヒーは世界65カ国に2 万2551 店舗(2015 年8 月13 日現在)を展開する、世界最大のカフェチェーンです。1971 年4 月、米ワシントン州シアトルでスタートしたのち、北米で展開をしていました。海外展開に動き出したのは1990 年代に入ってからで、最初の進出先は日本でした。
CEO のハワード・シュルツ氏は、海外最初の進出先は日本以外にないと考え、業務提携先を探していました。いくつもの候補が浮かんでは消える中、最終的にはいちばん経営理念が合致したサザビーと1995 年10月に合弁契約を締結。海外進出の第一歩を踏み出しました。そして翌96年から、海外での出店ラッシュが始まります。
ハワード・シュルツ氏が日本のパートナーにサザビーを選んだ理由はなにか?