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2023年10月20-27日号 トップインタビュー ヒルトン沖縄宮古島リゾート 総支配人 棚町 誠二 氏

トップインタビュー ヒルトン沖縄宮古島リゾート 総支配人 棚町 誠二 氏

【月刊HOTERES 2023年10月号】
2023年10月25日(水)
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1000泊に及ぶトライアルステイを通じて新卒スタッフは実践的トレーニングを積んだ

----ヒルトン沖縄宮古島リゾートの開業までの経緯を教えてください。

 ヒルトン沖縄宮古島リゾートは 2023年 2月末に竣工、3月初めに 20名から30名の新メンバーで開業に向けた業務をスタートさせました。さらに 4月から、83名の新入社員を迎え入れることができました。オペレーションのためにさまざまな機器の導入を始め、試行錯誤を繰り返しながら 5月からは 1000泊に及ぶトライアルステイを行いました。
 
 現場のスタッフはレストランサービスの 77%、フロントサービスの 55%が新卒。残りのメンバーも経験者が少なかったので、トライアルステイを入念に行うことで実践的なトレーニングを積む必要があったのです。この経験を活かしながら、6月 18日のソフトオープンを迎えることができました。
 
 ソフトオープン期間中はチームメンバーのモチベーションを維持するために稼働は意識的に上げず、余裕を持って仕事を覚えられる形でミニマムに抑えて進んできました。マンニングに関してもワンシフトを通常より多くし、たくさんの経験を積んでもらってから 8月 26日のグランドオープンを迎えました。 

----予約の状況はいかがでしょうか。

 宿泊に関してはソフトオープンまではある程度スローペースで走っていたのですが、一時期急に稼働が上がりそうな瞬間もあり、少しブレーキを掛ける必要もありました。高い料金を取っておきながら、来ていただいたお客さまの要望にサービスが付いていけないのでは本末転倒ですから、50%程度で走り始めたのは正しい選択だったと思います。それでもお盆の時期は、とても忙しくさせていただきました。 9月以降は稼働を上げて、10月のオンハンドは非常に好調に推移しています。 

----インバウンドの動きはどうですか。

まだ本格化はしていないという印象です。全世界で約 1億 6500万人以上のメンバーを抱えているゲスト・ロイヤルティ・プログラムの「ヒルトン・オナーズ」を通じて、8月中旬から FITで欧米系のお客さまがようやく入り始めたというのが現状です。団体は一切動いていませんが、台湾、韓国、中国系のお客さまの個人旅行も少しずつ増えてきたという程度にとどまっています。 2023年 5月のゴールデンウィークから、宮古島ではクルーズシップが再開しました。最近来港したイタリアの客船は、ほとんどが台湾のお客さまでした。クルーズシップのお客さまは町で買い物や食事を楽しみ、船内に泊まることから、ホテルの宿泊需要は見込めません。それでも将来的な可能性に向けて、ランチ需要にアプローチするといった動きはしていきたいと考えています。

 

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