外食全体の売り上げ前年比116.6%5類移行後初の夏休み、帰省需要などが堅調
8月は、コロナ5類移行後の初めての夏休みシーズンとなり、旅行やお盆の帰省などで人流回復がさらに進んだ。お盆期間後半に台風の影響があったものの、猛暑で季節メニューが引き続き好調だったこと等もあり、外食全体の売上は116.6%、19年比では 105.2%となった。原発処理水問題で、中国人訪日客の戻りは少ないが、インバウンド需要全体は堅調が続いている。だが店舗の人手不足は常態化しており、特にピーク時間帯での不足感は大きい。
ファーストフード業態は、全体売上は111.6%。コロナ禍前の 19年対比では116.8%となった。「洋風」は恒例の季節商品の好評などにより、売上 109.0%。
「和風」は、定番メニューの堅調に加え、深夜営業を再開する店舗もあり、売上 116.2%。「麺類」は、季節の新商品やラーメン業態のビール販売が好調で、売上 118.1%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」がお盆の帰省需要などで地方の売れ行きが伸び、売上106.1%。「その他」は、「アイスクリーム」が猛暑による需要増で、売上 119.2%となった。 ファミリーレストラン (FR)業態の全体売上は前年比 121.1%、19年比 96.4%。
「洋風」は、価格訴求型のキャンペーンが奏功し、売上 121.9%。「和風」は、お盆の宴会が堅調で、売上 122.4%。「中華」は、ファミリー客の増加で、売上 117.6%。「焼き肉」は、夏休みで大学生等の若年層の集客があり、売上は119.4%となった。
パブ・居酒屋業態は、ターミナル駅や商業施設の店舗が帰省客などの需要が旺盛で、売上150.3%、19年比では66.5%となった。
ディナーレストラン業態では、お盆の個人客の宴会が堅調であったことに加え、インバウンド需要も引き続き底堅く、売上129.9%。喫茶業態では、観光地や商業施設立地の店舗では客数が増え、売上 123.8%となった。