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2022年10月28日号 トップインタビュー ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜総支配人 阿部 泰年 氏

トップインタビュー ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜総支配人 阿部 泰年 氏

【月刊HOTERES 2022年10月号】
2022年10月27日(木)
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東京にあるラグジュアリーホテルに勝つための一番の武器は「人間」である

----2022年 4月からスタートした今年度の業績はいかがでしょうか。

 2022年 4月から 7月の稼働率は 50%弱、ADRは5万円弱となっています。もっと上げていかなければならないのが現状ですが、新型コロナウイルスを理由にはしたくはありません。自分たちの力不足であることを自覚して、打開策を図っていく必要があると考えています。 営業部だけでなく、現場に立つオペレーションのチームも責任を持って、「このホテルをまた訪れたい」とお客さまに思っていただける取り組みを積み重ねることで、リピーターの構成比を高めていくことが求められます。
 
 リピーター率を高める役割を一番担っているのは、ゲストリレーションズチームだと私は考えています。どのようにして顧客情報を集めていくのか、そしてどのように管理して活用していくのか。それはリピーターづくりにおいて最も重要なことです。
 
 ゲストリレーションズの仕事は、お客さまの到着前から始まっています。たとえばお客さまの好きな色が赤だと事前に知っていれば、客室に赤いバラを一輪挿しで飾っておくことができるでしょう。「非日常の中の日常を創る」というのがゲストリレーションズの仕事であり、赤いバラの一輪挿しによって非日常の空間であるホテルの客室を、お客さまの日常である自宅に少しでも近づけることができるのです。
 
 お客さまが毎日 15㎝のそばがら枕で寝ているのであれば、15㎝のそばがら枕を用意する。盛夏であっても冷え性だからエアコンを 27℃に設定しているお客さまの客室は 27℃にしておく。そういったことができるホテルはお客さまにとってのセカンドハウスになるので、必ずリピートしてくれるはずです。
 
----今後のビジョンを教えてください。

 業績を上げていくために横浜にインバウンドを呼び込むことが、取り組まなければならない直近の課題です。 ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜の現在の稼働は土曜日の週末利用にほぼ100%偏ってしまっています。平日の利用がないために、平均の稼働率が 50%になってしまっているのです。将来に向けて平日をインバウンドで埋めていくための取り組みを強化していくことが、私たちが抱える大きな問題の解決につながっていくはずです。
 
  インバウンドが入ってくることで稼働率が上がり、ADRも上がります。インバウンドは連泊してくれるので、1日あたりのチェックイン/チェックアウトの件数が少なくなり、マンニングを減らすこともできます。
  
 繰り返しになりますが、将来的なビジョンとしては「またあのホテルに帰りたい」と思ってもらえる、どのホテルよりもリピーター率が高いホテルにしていきたいです。そして「久しぶりに来たのに懐かしい」と感じてもらえるTimeless Luxuryをベースに、常に人間らしい心のあるおもてなしによって、お客さまをお迎えするホテルであり続けたいと思います。
 
 私たちのザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜が東京にあるラグジュアリーホテルに勝つための一番の武器は「人間」、ヒューマンウェアです。人間にしか持つことのできない心によって、愛をもってお客さまを獲得していきたいのです。その姿勢こそが、最終的に「日本一のホテル」になるための道筋を創ってくれると信じています。

 

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