以前、客室の消毒ニーズを調査した結果をご紹介しました(全国男女1000名に対するインターネットアンケート調査、2020年4月、弊社調べ)。 同調査では、宿泊施設を1から5スタークラスに分けて想定してもらい、客室清掃内容に関して消毒除菌をどこまで求めるのかについて、回答用の選択肢を「①徹底した除菌消毒」、「②ある程度触るところは除菌消毒(ある程度触るところとは、例えば冷蔵庫の取っ手、ドアノブ、電話受話器、テレビリモコン等が挙げられます)」、「③できる範囲で除菌消毒」、「特に関係ない」の4択として調査したものです。
調査結果は、
5スタークラスであれば、①と②がなされていないと宿泊しないと回答した人の割合が77.1%(「消毒して欲しい」との回答は85.3%)、③まで加えますと、90.2%という結果でした。
4スタークラスであれば、①と②がなされていないと宿泊しないと回答した人の割合が76.6%(「消毒して欲しい」との回答は82.7%)、③まで加えますと、91.2%という結果でした。
3スタークラスであれば、①と②がなされていないと宿泊しないと回答した人の割合が 71.5%(「消毒して欲しい」との回答は78.2%)、③まで加えますと、90.9%という結果でした。
2スタークラスであれば、①と②がなされていないと宿泊しないと回答した人の割合が64.2%(「消毒して欲しい」との回答は69.7%)、③まで加えますと、90.1%という結果でした。
1 スタークラスであれば、①と②がなされていないと宿泊しないと回答した人の割合が 58.8%(「消毒して欲しい」との回答は63.3%)、③まで加えますと、87.3%という結果でした。
緊急事態宣言が発令された時期でもあり、約8割近い回答が、「消毒して欲しい」だけではなく、消毒をある程度していないと「宿泊しない」というものでした。
北村剛史
Takeshi Kitamura
(株)日本ホテルアプレイザル 取締役/(株)サクラクオリティマネジメント 代表取締役/(一社)観光品質認証協会 統括理事不動産鑑定士、MAI(米国不動産鑑定士)、FRICS(英国ロイヤル・チャータード・サベイヤーズ協会フェロー)、CRE(米国不動産カウンセラー)慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。ホテル・旅館の不動産鑑定評価会社である(株)日本ホテルアプレイザルの取締役。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では「ホテル・旅館の人格性、パーソナリティー」をテーマに研究活動に従事