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2025年2月号 TOP RUNNER 第12回 ホテルインディゴ 長崎グラバーストリート 総支配人 丹⽻ 秀之氏

TOP RUNNER 第12回 ホテルインディゴ 長崎グラバーストリート 総支配人 丹⽻ 秀之氏

【月刊HOTERES 2025年02月号】
2025年02月14日(金)
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歴史的文化施設の宿泊だけをフックとせず 食やアートで描く和わ ・華か ・蘭らん文化の継承

長崎市の南山手エリアに、2024 年12 月13 日誕生した「ホテルインディゴ 長崎グラバーストリート」は、歴史的建造物を保存する形でホテルとしての新たな役割を担っている。経営する森トラストはこれまでも歴史的建造物の保存活用事業としてホテルを開業しており、その実績から今回初となる九州エリアでの展開につながったという。総支配人の丹⽻秀之氏に日本で5 軒目の「ホテルインディゴ」ブランドの魅力と長崎での戦略について聞いた。
 

ホテルインディゴ 長崎グラバーストリート
総支配人 丹⽻ 秀之氏


2005年よりホテルマンとしてキャリアをスタート。都内のインターナショナルブランドで主にセールス&マーケティング業務を経験。16 年アマン日本地区担当セールスマネージャー、セールスディレクターとして「アマン東京」「アマネム」のクラスターセールスを担当。23 年森トラストの「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル京都」支配人に就任。24 年「ホテルインディゴ 長崎グラバーストリート」総支配人に就任、現在に至る。
 

旧マリア園からホテルへ 新たなデスティネーション

 世界遺産の構成資産である重要⽂化財「旧グラバー住宅」や国宝「⼤浦天主堂」などが集結する南⼭⼿エリアの旧マリア園。前身は1881年に長崎居留地大浦五番地に設立された孤児のための養護施設「長崎センタンファンス」で、99 年に南山手地区の修道会の日本管区本部修道院に移転し、児童養護施設のほか幼稚園や外国人子女の教育施設などに変容させながらも館はそのままの姿で存在してきた。同施設に直接的なゆかりが無くても長崎・南山手 のシンボルとして、この建物が織りなす歴史的価値については、市民はもちろん建築関係者にとっても重要な存在として捉えられていた。

 こうした歴史的建造物をホテルとして新たな価値を生み出した実績がある、森トラストに白羽の矢が立った。同社は、奈良県の旧奈良県知事公舎を「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」として2023 年8 月開業。奈良県の滞在価値をけん引した立役者ともされている。

 ホテルインディゴ 長崎グラバーストリートの丹羽総支配人は、京都の奥座敷に構えた「翠嵐ラグジュアリーコレクション」の運営経験を持つ。長崎・南山手 地区のホテルインディゴは、どのような存在感を放っていくのだろうか。

「当ホテルの建物は、長崎が過ごしてきた歴史とともに佇(たたず)んでおり、唯一無二の存在です。街のシンボルであった建物に新たな命を吹き込み、ホテルとして生まれ変わっても街のシンボルとしてあり続けたい、過去この建物に携わってきた多くの人の思いを未来に紡いでいきたいと考えています。

 マリア園時代からの趣を生かした外観の扉を開くと、かつての貿易商たちの社交場をイメージしたロビーラウンジ(フロント)が華やかに出迎えます。全てオリジナルで造作したタイル、ソファー、壁面の書棚、出島の扇形を現代風に解釈したラグなどのしつらえは、外観からは想像しがたい時空が移る瞬間を体感できると思います。リブ・ヴォールト様式の天井と窓に大きなステンドグラスを配した礼拝堂は、レストランに生まれ変わりました。レストラン2階の空間は、かつてはオルガンが奏でられたとされる場所。いまは、美しくきらめくステンドグラスを一部生かしながら生まれ変わったレストラン「Restaurant Cathedréclat」(カテドクレラ)の個室となりました。

建物はエントランスやレストラン、客室の一部を有す山側に位置し現存する本館と新たに建築された北館の2 棟で構成。客室は、元の構造を生かしている関係で、大小10 タイプ(26 ~ 67㎡)。居⼼地の良さをベースに、かつての商⼈たちが持ち込んだ舶来品から着想した、異国情緒あるモダンな空間に仕上げています。1 階の「カピタンガーデンテラススイート」(67㎡)はかつて公文室だった場所。カピタンとはポルトガル語の教務官という意味であったり、スイートのテラス部分はプールだった…といったストーリーをこうして伝えていくことも、このホテルの役割だと思っています」


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本記事は月刊ホテレス2025年2月号「TOP RUNNER」一部紹介記事です。
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