一般社団法人全日本ホテル連盟(本部・東京都千代田区)は4月10日、会員ホテルの2025年3月客室利用率の調査結果を発表した。回答ホテル数は227軒の協力ホテルのうち106軒、調査結果は速報値となる。
同調査によると2025年3月の全国平均は80.1%、前年同月84.0%と3.9ポイント減の結果となった。全国平均では前月に引き続き前年実績を下回る結果となった。
当月は昨年と同数値であった近畿地区以外、すべてのエリアで前年を下回ることとなった。大きく下回った東北では青森、岩手での大雪の影響やこれまで稼働のベースとなっていた公共工事関係者の宿泊需要が減少傾向にあるという。
北陸、甲信越では昨年、北陸応援割の需要があったことや、九州では福岡エリアのインバウンドの主であった韓国客の大幅な減少が要因であり、全国的に航空機事故の影響もあり韓国からのインバウンド客が減少傾向にあると指摘する。
このほか、近畿地区では大阪・関西万博による需要拡大により、大阪市内の価格が高騰し、神戸や京都へ予約が流れている動きもあると担当者は述べる。
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文・オータパブリケイションズ 臼井 usui@ohtapub.co.jp