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レポート Seafood from Scotland

水と自然に恵まれた、スコットランドのシーフードが人生をさらに豊かにする

【月刊HOTERES 2018年12月号】
2018年12月14日(金)
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ラングスティーヌの漁獲量はスコットランドが世界一。有頭のものは国外での需要が高いという

スコットランドの主な海産物
●白身魚:ハドック(コダラ)、コッド(北大西洋ダラ)、セイス(シロイトダラ)、ホワイティング(ニベ)、 
 ヘイク(タラ科)、モンク(ニシアンコウ)
●カレイ目:プレイス、レモンソール、ウィッチソール(タイセイヨウヒレグロ)、メグリム
●オイリーフィッシュ(高脂質魚):ヘリング(タイセイヨウニシン)、サバ、サーモン、ニジマス
●頭足類:イカ
●甲殻類・貝類:ブラウンクラブ(イチョウガニ)、ベルベットクラブ、ラングスティーヌ(アカザエビ)、
 ロブスター、ムール貝、キングスキャロップ(ホタテ貝)、パシフィックオイスター(マガキ)、マテガイ
ラングスティーヌの漁獲量はスコットランドが世界一。有頭のものは国外での需要が高いという

 
欧州最大のフィッシュマーケット
ピーターヘッド漁港
 
 スコットランドにはラーウィック、フレーザバラ、ピーターヘッドが三大漁港と呼ばれ、2018 年6 月18 日にオープンしたピーターヘッド漁港は欧州最大の漁港だ。1箱40 キロ分の収納力がある、日本でいうところのトロ箱で1 万箱の収容能力は、以前の施設から大幅に拡張した。ここで、平日5 日間で3 万5000から4 万箱が競りにかかる。2.6℃に保たれている施設は動線も最新鋭だ。漁船からの荷下ろしに1 時間程度、朝7時から競りが行なわれ、7 時半には搬出が始まる。1 日に50 万ポンドに上る取引額の対象は、フレッシュさを維持したまま次の場所に移されていく。
 
 スコットランドのサステイナビリティは海洋環境や水産資源に向けたものばかりではない。フィッシュマーケットとは別に、施設内にはトレーニングルームが完備されている。ここでは包丁の握り方、魚のさばき方などを教え、すでに2年プロジェクトで次世代の人材育成にも注力している。市場を支えるのは海と魚、そして人なのだ。
 
加工のプロ「マックダフ」はアジア市場も視野に
 
 ピーターヘッド漁港からほど近くでつぶ貝やホタテ、ブラウンクラブ(イチョウガニ)、そしてラングスティーヌの加工を手掛けるのは「マックダフ」。企業としては2001 年創設と新しいが、創業からは150 年と歴史は深い。2015 年からカナダが拠点のクリアウォーター傘下にある、スコットランド有数の甲殻類加工業者だ。
 
 同社の強みは高い鮮度のまま加工のプロセスに入り、必要に応じて急速冷凍できる設備とクオリティのコントロール力にある。1 万9130㎡ある敷地で取り扱うのはスコットランド北海のラングスティーヌが5000トン、ウェールズ沿岸とオークニーで獲れるホタテとつぶ貝がそれぞれ6000トン(そのうちスコットランド産は40%)と7000トン(同20%)、英国南部のブラウンクラブは3000トン(同30%)だ。英国全体における同社のシェアでは、つぶ貝の35%に続きホタテが18%、ラングスティーヌは15 ~ 16%、カニは10% と高いシェアを持つ。95%はEU 諸国や北米を中心に輸出され、カニは中国に、ラングスティーヌやつぶ貝は日本にも輸出されているという。殻付きの甲殻類が英国内では食されない中で、北米やアジアなど食生活の違いに応じた仕様で輸出できるのも強みとしている。そして海洋資源の持続可能性にも言及しており、漁獲ミニマムサイズの制限や、長期的な供給のための投資活動を約束している。
 
 EU とスコットランドの厳格な品質と長期的な視野に基づいて、スコットランドはシーフードを通して人生がより豊かになる食生活を提供している。(つづく)

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