結婚式の評価を左右する存在と言っても過言ではないブライダルヘア&メイクアップ部門。結婚式前のリハーサルやブライダルエステ、結婚式当日のヘアメイク、着付けなど、長期間、長時間にわたり主役となる花嫁に寄り添っている存在だからだ。今の世代はコスメ商品の開発やメイクにおける多彩なノウハウなど、美しくなるための情報や商品、サービスがあふれているものの、結婚式は特別な一日、磨き抜かれたプロフェッショナルを信頼し、最高の花嫁になることを願っている。そんな中、そばにいるとホッとさせる細やかな心配りを大切にヘアメイク、着付けに取り組んでいるのが菊地京子社長率いる㈱エクリュだ。
福永 日常生活の中で、ヘアメイクは女性にとってかかせないものです。特に最近では、ウエブサイトからのさまざまな情報や多種多様なコスメ商品を器用に使いこなし、新しいスタイルを自身で楽しんでいるようです。しかしながら、結婚式では、プロに任せ、より一層美しい姿を、多くの人たちにお披露目する場になります。そのため、お客様の普段のこだわりも含め、多様なニーズがある中、従来の技術中心の婚礼美容だけでは顧客満足を得ることは難しくなってきました。プロの世界においても人間力がますます求められています。御社はクライアントから高い評価を得ているとお聞きしました。評価の背景にあるポリシーや育成法などをお伺いできればと思います。まず始めに、今日にいたるまでの経緯をお聞かせください。
菊地 私は元々、情報処理を行なう会社に勤めていました。その後、派遣スタッフとして登録したのですが、登録した派遣会社のスタッフ教育の部門のスタッフとして勤務することになりました。データ入力の仕事から、スタッフ向けの研修資料作りや講座のレジュメ、さまざまな講座のチラシや名簿の作成をしていました。カルチャースクールみたいなところで、さまざまな講座を開講し、その中でメイク講座をスタートすることになり、自分でも受けてみようと思ったのがヘアメイクの業界とかかわるきっかけとなったのです。OL 時代は身だしなみ程度にしていたメイクでしたが、講座を受講し、“なりたい自分に近づける力がある”ということを学び、メイクの奥深さを感じたのです。メイクアップアカデミーの社会人コースを卒業後、東京・白金にオープンした「ザ・ハウス白金」に社員として就職しました。ここではヘアメイクだけに限らず、ウエディングプランナーとしても接客していました。お客さまと接客することで求められている結婚式やご要望をお聞きするとともに、当日はヘアメイクスタッフとしてアテンドもいたしますので、お客さまにも安心していただけます。