日本のホスピタリティー業界は世界と比較して、大学での教育と、それらを受け入れる産業界との連携においては課題があると言えるだろう。日本が観光立国を目指すのであれば、世界に誇れる教育体制の確立と、産業界との連携は今後必須となる。
例えば海外ではホテル経営が学問として確立され、そこで学んだ人間が実際にホテル経営のプロフェッショナルとして活躍しているように、海外ではホスピタリティーにかかわるさまざまな分野が学問として確立され、かつ受け入れ側もその価値を認めるような産学双方の連携が機能している。それらと比較すると、日本は「大学卒」と「専門学校卒」といった区分けは存在するものの、例えば大卒であればホテル経営学を学んだ学生も英文学を学んだ学生もほとんどの企業で同等に扱われるように、まだ大学での教育と実務との連携が効果的に機能しているとは言いづらい。
FROM THE PUBLISHER ——太田 進——
「食」のマネジメント
【月刊HOTERES 2017年08月号】
2017年08月18日(金)