ホテルやレストランの雰囲気というのは、運営側だけでなくゲストがいることでつくり上げられるものだと私は考えている。訪れるゲストがそのホテルやレストランを、そしてほかのゲストをリスペクトできるような場所を運営側がどこまでつくることができるのか、人々の価値観が変化する中で大きなチャレンジとなっている。
先日、仕事の打ち合わせでランチタイムにある都内の老舗ホテルのバーに訪れた時、ショートパンツでサンダルといった格好のゲストがやってきて、ホテルスタッフが席に案内をしていた。それを見たホテルをよく知る同席者がスタッフに「最近はあのような格好のゲストも入れるようになったのだね」と皮肉を言うと、そのスタッフは「最近は昼の時間は目をつぶっております」と苦しそうに答えていたが、最近はホテルのドレスコードというのが大きく崩れていると感じる。
FROM THE PUBLISHER ——太田 進——
ドレスコード
【月刊HOTERES 2017年07月号】
2017年07月21日(金)