ホテリエ2.0以前は誤解を恐れずに言えば4つの壁に守られた“箱”(すなわちホテル内)の中でその行動が限定され、大半の事象はホテル内で完結していました。しかし3.0時代以降はインターネットの発達とともに“ゲスト・もの・かね”が時間や場所を選ばす、行き来し、現在の4.0時代はグローバルな環境下のもと、「インバウンド」、「SNS」、「民泊」、「労働力不足」、「AIやロボット」などというキーワードを視野に入れながら世界的なイベントの開催、カジノを含むR(統合リゾート)の誘致を見据え、今まで以上に柔軟に対応をすることになります。
ファンド会社やREITによるホテルへの金融資産として期待は高く、その一方では不特定多数の来館者を受け入れるビジネスの特性がゆえに不測の事態や運営上のリスクは変わることがなく、総体的なホテルビジネスの複雑性は近年増すばかりの状況です。
しかしながらリスクや不安材料はご承知のように、すべての業界に存在し、比較するのであればホテル業界は前述のとおりポジティブな要素(インバウンドの更なる増加やオリンピック、ワールドカップの実施など)と追い風が吹いている状況でもあります。
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ここでホテリエ4.0ができることは何か?
奇をてらった行動は必要ないですが、残念ながら「成功のための有効な鍵」はありません。しかし、どんな時代でも瞬間的には大変でしたが解決策はあったのです。
我々の番です。 まさに我々は、これより水の深さが分からない川に飛び込むのです。
できることは準備と棚卸しであり、そして必要なのは「学び続けること」と「今に集中し、自身を高める」ということになります。
- 福永 健司 プロフィール