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  • 東出 江津子 Golden Keys 黄金の鍵 ~ Hospitality の世界から~ 第14 回  24 時間のコンシェルジュサービス
第14 回 東出 江津子 Golden Keys 黄金の鍵 ~ Hospitality の世界から~

第14 回  24 時間のコンシェルジュサービス

【月刊HOTERES 2016年04月号】
2016年04月20日(水)
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コンシェルジュチームの存在 
 先日「どう動けばいいか迷っている」と話す異動したばかりの新米コンシェルジュに出会った。“お一人様コンシェルジュ”はまだまだ多いが、幸いにも、コンシェルジュは横断的な組織やつながりがあり、他ホテルのコンシェルジュに相談したり、学ぶことができる。それでも一人で担当していると、気楽である半面、自己中心的なやり方になっていないか、世の中の変化に遅れていないかなど、絶えず細心の注意を払い、多くのことを吸収、適応していく必要がある。また社内的にも、まだまだ職種への理解が不十分である場面が多く「一人で何をやっているんだ?」という言葉もよく聞かれる。お一人様でロビーに放り出しておいてと思うが、コンシェルジュの業務への理解を求める行動は社内でもまだまだ必要であろう。
 
 昨今グローバル化が進み、リクエストの多様化、複雑さに対応し、24 時間眠らない街でホスピタリティーを含むサービスを引き継ぎながら、ゲストに提供していくためには、以前のような“個”の力だけでは対応できないことは明白である。昔のように一話完結とはいかず、滞在中の継続する時間の中で楽しませるための演出をもって“一つの旅の完成品”を求められるため、チームの存在は不可欠。個々に集めた情報やネットワークを共有し、流れを止めることなく完成度の高い一つのものを目指すチームの存在である。誰が抜けてもダメになることのない、それでいて、一人一人が個性や強みを生かせる、強いチーム作りが大切である。横並びを平等とし、一人一人に違ったスポットライトをあて、育てることに慣れていないホテルもまだ多く、コンシェルジュの専門職化を阻害しているかもしれない。同じパッションを持つ者でチームを組むことは、人材育成面においても、さまざまなシナジーを生み、また世代交代もスムーズに進みやすく、サービスクオリティーレベルの維持にも大いに有効であると確信している。

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