施設外観。「ヒルトン東京お台場」では、客室はもちろんのこと、レストランやラウンジ、ロビー等のパブリックスペースなど、さまざまな場所から東京湾、東京タワー、レインボーブリッジ、スカイツリーに都市部のビル群と、東京の夜景を贅沢に一望することができる。都内では稀有である、客室(※一部の客室を除く)のバルコニーからこれらの景観を見られるのも嬉しい
日本における外資系ホテルの先駆けとして、長きに渡り人気の宿泊施設である“ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ”。東京湾に面し、館内各所で東京湾やレインボーブリッジの景色を楽しむことができる「ヒルトン東京お台場」はコロナ過を経てなお、インバウンドのみならず、国内旅行においても人気の施設だ。
そんな老舗外資系ホテルが今、改めて手掛けているのが“CSの向上”だ。その背景について同社のマーケティングコミュニケーションズシニアマネージャーの遠藤陽子氏に伺ったところ、
「コロナ過という未曾有の経験を経る中で、アフターコロナを迎えた折に弊施設の特性や強みをよりお客さまに感じていただくには“どのようなアプローチがあるのか?”、“どういったことをお客さまが求められているのか?”、ということについて検討を続けてきました。その結果行きついたのが、“日本らしい、お台場らしい体験”のご提案ではないかと。そこで今夏はひとつ、ひとつ、江戸時代と変わらない製法で作られている東京の伝統工芸品の1つでもある江戸風鈴をロビーフロアやレストランに設置し風鈴の音色でお客様をお出迎えしたり、風が吹き抜けるとクルクル回るフォトスポット“風車ウォール”を設置したりと、“古き良き日本の夏の涼”を五感で感じていただける空間を演出しました。さらに夕方には、暑い夏を乗り切る知恵を楽しく体験いただける“打ち水”イベントを二十四節季の”大暑”から”処暑”間の期間限定で設けました。また、国の内外問わずファミリーでいらっしゃるお客さまも多いので、お子さまたちに楽しんでいただけるよう、射的やヨーヨー釣り、たま入れで遊んでいただける遊技場を設置し“縁日スペース”を創生したり、館内を探索し謎を解き明かす“謎解きイベント”をご用意することで、“灼熱”ともいわれる日中やディナーの後の夜間でも施設内で楽しんでいただけるコンテンツ作りにも取り組みました。加えて、“ヒルトンらしさ”という意味ではやはりラグジュアリーな時間も過ごしていただきたいと考え、日程や時間を限定しての開催ですがエグゼクティブラウンジアクセス権を有するお客さまだけで楽しんでいただけるクルーズをご用意したり、夕方から夜に移り変わるマジックアワーをお楽しみいただくための”エグゼクティブテラスラウンジ”を今春新設する等、より上質なコンテンツ作りや、シーズナルイベントの際には人力車に乗っていただけるプランをご用意したりしています」
との回答が返ってきた。
宿泊客専用のクルーズ船。サマークルーズの際は、期間限定でホテル館内に併設されている「VASARA」で浴衣のレンタル・着付け(※別途、費用は必要)をしてもらい乗船することもできる。乗船後は船内で季節のスイーツやドリンクも提供(※宿泊プランインクルード)され、レインボーブリッジ、豊洲市場、東京タワー、ガントリークレーンを巡るなど、季節により内容が変わる“王道の東京湾クルーズを楽しむことができる
現在、スイートルームやエグゼクティブルームなど、“エグゼクティブラウンジ”アクセス権付きの客室に宿泊すると、”庵スパTOKYO”のアクアゾーン(プール、サウナ、ジェットバス)が無料で利用できる“Benefit Plus”を含めた各種サービスがすべてインクルードでついてくる。“エグゼクティブラウンジ”は朝7時〜夜9時まで一日中利用することができ、朝食、ティータイム、カクテルタイムにはおのおの趣を変えたフードが提供されている。加えて、土日祝日には“エグゼクティブ テラス ラウンジ”の利用(※10月27日までの期間限定)もでき、都会にいながら、離島などのリゾート同様にオールインクルーシブで楽しむことができるようになっている。シーズナルコンテンツについては今後もさまざまなプログラムで提供が予定されているといい、一年を通して”新たなヒルトン”に出会えるのも同施設を訪れる魅力だ。
業界的にも、同施設のような大型老舗宿泊施設が原点回帰に根付いた取り組みをするのは非常に有益だといえる。今後、どのようなコンテンツが提案されるのか? とても楽しみだ。
「ヒルトン東京お台場」
https://www.hilton.com/ja/hotels/tyotohi-hilton-tokyo-odaiba/
担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp