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WiT Japan & North Asia 2024レポート

人間と機械、伝統とイノベーションの舞が躍動する日本

2024年06月06日(木)
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WiT Japan & North Asia 2024のオープニングを飾った河村晴久氏による能楽公演
WiT Japan & North Asia 2024のオープニングを飾った河村晴久氏による能楽公演

 

能とイノベーションの舞: 日本をユニークで特別な場所にしているもの

 今回のカンファレンスのオープニングを飾った京都・河村能楽舎の河村晴久氏のような伝統芸術家は、この微妙なバランスを保っている。
 
 クロージング・パネル「The Art of Travel(旅の芸術)」で、14世紀から続くこの能楽の三代目である河村春久氏は、「能楽のような伝統芸能の永続的な遺産を守るためには、伝統のエッセンスを守りつつ、現代の観客に響くイノベーティブな要素を取り入れるという微妙なバランスを取る必要がある」と述べた。
 
 「通常、私は公演ごとにパフォーマンスを新たに創り出さなければならないので、いつも新鮮な気持ちで臨んでいます。しかし、私たちは始まりを忘れてはなりません。若かった頃を忘れてはいけません。私は今67歳で、初舞台は3歳の時でした。つまり、60年間演じてきたとしても、私は同時に初心者でもあるのです。この思いが私を毎回クリエイティブにし、毎回新しい自分を生み出しているのです」
 
 そして、彼は外国人観光客に自分の能楽堂を紹介し始めたばかりだ。能のワークショップや能の体験も提供しはじめている。「私は、能の精神性を紹介したいと考えています。それは、見えないものを評価すること、それはコンテンポラリー、かつ変化と継続についての伝統と本質、そして、能の役割である自然との共生を外国人訪問者や若い世代に伝えたいと考えています」と河村氏は語る。
 
 『WiT Japan & North Asia 2024』でのディスカッションの中心は、この微妙なバランス「伝統とイノベーション、人間とテクノロジーの舞」であった。日本独自のコンテクストと歴史の中で、日本はどのようにそれを実現できるのだろうか。

 

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