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第195回 北村剛史の新しい視点 「ホテルの価値」向上理論

第195 回『ホテルスターカテゴリー別の室料調査』

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月13日(金)
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 今回は、ホテルのスターカテゴリー別に顧客が支払ってもよいと考える室料について、弊社の調査結果をご紹介したいと思います(Willingness to Pay と言われ、以下「WTP」と表現する)。本調査に当たっては、全国の男女200 名に対するインターネットアンケートを実施し、スターの定義として弊社が運用するホテル旅館格付け(Classification)スターカテゴリー定義を採用しました。※㈱ホテル格付研究所では、日本版ホテル旅館格付け基準(Hotel & Ryokan classification)では、日本語上は「格付け」としていますが、実際の意味としてはClassification、つまり、ホテルの「分類」という意味が一義的であり、ランキングや序列という意味は2 次的であるということから、「格付け」という日本語に(Classification)を常に並列表示することとしています。

 以下の各スター定義に該当するホテルを想定してもらい、ビジネス、観光のそれぞれの目的別に顧客が支払ってもよいと感じる料金を調査しました。
 
 その結果、回答結果を平均値で見ますと、「ゼロスター」クラスで3500 円から4200 円程度、「5 スター」クラスで1 万4000 円から1 万5000 円程度という結果でした。ここで注意が必要なのがこの調査でとらえている「WTP」という概念です。WTPとは、顧客側に具体的で現実的な特段の宿泊ニーズがある状態を前提としていませんので、そのような状態を所与に宿泊需要を喚起するに必要な料金帯ということになります。つまり、顧客側に当該施設を使用する具体的な目的がある場合である通常の市場室料に比べて、一層強い割安感が要求されていると言えます。

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