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毛利愼の外食エンターテインメントVol.34

生産者と共に歩む「エー・ピーホールディングス」の新業態は、“日式火鍋”できのこ需要を盛り上げる!!

2022年01月13日(木)
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店舗外観。木材を基調としたデザインの店内には、いたるところにキノコモチーフのオブジェが飾られている
店舗外観。木材を基調としたデザインの店内には、いたるところにキノコモチーフのオブジェが飾られている

㈱エー・ピーホールディングスのグループ会社である㈱AP B.CUEが、渋谷に日式火鍋の新業態「裏の山の木の子」をオープンした。一般的な居酒屋に見られるノウハウやオペレーション先行型の業態開発ではなく、独自の「生販直結」モデルの良さはそのままに、個店のような特化性を持つ業態開発を行なった形だ。養鶏、漁業と、常に生産者と共に店舗を成長させてきた同社が、今度はきのこの生産者たちとタッグを組んだ。
 
 同社ではコロナ禍前より、“個店展開”に力を入れ始めていたという。そこにコロナによる生活様式や外食への意識の変化が加わり、“共感を呼ぶ情緒的な側面”と“今まで培ってきた飲食店経営に欠くことのできない機能的な側面”の両面を兼ね備えた店舗展開が、時代のニーズだと判断したという。
 
 その上で今回は、日本のきのこ需要を上げられるような事業を目指したいというマインドセットをしっかりと行なった結果、“日式火鍋”というコンセプトが明確になり、ダシのベースに昆布を使い、土鍋をオリジナルにするなどの独自の火鍋スタイル開発に成功した。中でも今まで以上にコンセプトワークには力を入れたといい、“空想のオーナー”像を描き、ストーリーを作るといった情報整理の手法を取り入れた点も興味深い。

シグネチャーメニューの日式「きのこ火鍋」。薬膳を基に作られたスープは昆布だしをベースにしており、特に白いスープは昆布の旨味を前面に出した今までの火鍋にない味わいだ
シグネチャーメニューの日式「きのこ火鍋」。薬膳を基に作られたスープは昆布だしをベースにしており、特に白いスープは昆布の旨味を前面に出した今までの火鍋にない味わいだ

同店では、「キノコ村」など信頼のおけるきのこ農家から年間を通じてきのこを仕入れ、常時10~12種類提供していく予定だ。特注された二層に分かれる土鍋の仕切り鍋を使うことで、きのこの美味しさを最大限引き出す工夫もなされている。ヘルシー且つ食べ応えのあるメニューの数々は、グルメ志向のお客さまのみならず、健康志向の高い市場からもお客さまを獲得している。さらに昨今の女性市場では、通年火鍋が好まれる傾向もある。季節に応じた限定メニューなど、今後同店がどのようにきのこの美味しさと可能性を提案していくのか、とても楽しみだ。
 
 
裏の山の木の子
Instagram : @uranoyamanokinoko

ポルチーニ茸にさまざまなきのこを合わせ、クリームで仕立てたスタッフィングを食す贅沢な「裏山木ノ子春巻」
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新鮮なマッシュルームだからこそ美味しさを味わえる、「マッシュルームのカルパッチョ」
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納豆の味わいがクセになる「納豆木ノ子麻婆豆腐」。そのまま楽しむもよし、お酒と楽しむもよし、さらに中華バンズと楽しむもよし
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四川発祥の「麻辣香鍋(マーラーシャングォ)」をモデルにメニュー開発した「汁なし火鍋」。現地では屋台などで人気のローカルフードだ
四川発祥の「麻辣香鍋(マーラーシャングォ)」をモデルにメニュー開発した「汁なし火鍋」。現地では屋台などで人気のローカルフードだ
常時10~12種類提供されるきのこ。朱色のトキイロヒラタケや黄色のタモギタケ、野生種えのきなど珍しいきのこを取り揃えている。生産者との関係を強化し、きのこの需要を上げていきたいと意気込む
常時10~12種類提供されるきのこ。朱色のトキイロヒラタケや黄色のタモギタケ、野生種えのきなど珍しいきのこを取り揃えている。生産者との関係を強化し、きのこの需要を上げていきたいと意気込む
キノコ村にはスタッフも視察に訪れ、きのこ栽培の現場を理解した上でメニュー開発や店舗運営を行なっている
キノコ村にはスタッフも視察に訪れ、きのこ栽培の現場を理解した上でメニュー開発や店舗運営を行なっている

​担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp

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