稲荷神社に入っていくかのような「小虎小路」のエントランス。店内にも至るところに鳥居や祭りを想起させるしつらいが施されている
居酒屋から日本を元気にする”をテーマに、全国からエントリーした居酒屋の頂点を決める「居酒屋甲子園」を運営するNPO法人居酒屋甲子園の2代目理事長を務めた高橋英樹氏が、新たな横丁を誕生させた。1月に再開発中の虎ノ門エリアに開業した「小虎小路」だ。同横丁は、グループ企業が過去に居酒屋甲子園優勝経験のある㈱P-FUNCTIONや同じくグループ企業がファイナリストに残ったことのある㈱YM商店など、居酒屋甲子園の縁でつながる11社の飲食企業と共に横丁プロジェクトとして推進された。居酒屋スピリットを反映すべく作られた同横丁は、平均1.7店舗のはしごを想定した上で、客単価が4~5000円と設定されたており、虎ノ門という地においてカジュアルに遊べる価格設定がなされているのも嬉しいところだ。
「小虎小路」を運営する㈱Essence代表取締役社長、高橋英樹氏。同横丁は利用者の市場を、虎ノ門を拠点とするワーカーはもちろんのこと、観光解除後のインバウンドにも期待しているという。さらに、「居酒屋甲子園」を目指す飲食店経営者にとって、手本となり、目標となる横丁としても育てていきたいと語る
また同小路では、ランチ需要にスムーズに対応すべく、各店舗に麺類のランチメニューを用意しており、夜は居酒屋として、昼は〝ヌードル横丁“としてと、二毛作横丁として機能すべく運営していく。
ちなみに価格がカジュアルとはいえ、いずれのエリアもこだわりの味わいと哲学を持つ店舗が入店している。そのクオリティから、グルメ横丁としての期待も大きい。いまだ完全リモート体制の企業も多い虎ノ門エリアではあるが、コロナ禍に負けず、インバウンド再開までぜひとも頑張ってもらいたい横丁だ。
小虎小路
https://kotora.info/
フレンチビストロ「大衆酒場 仏男フレンチマン」。うにとイクラがこぼれ盛りされている冷製パスタや特製ウスターソースで食す牛フィレのレアカツがリーズナブルに提供されている
グループ会社が居酒屋甲子園での優勝経験を持つ、ジンギスカン「ジンギスカンいしい」。国内流通率1%未満といわれる国産のラムが食せ、熟成の生ラムや北海道産のホゲット3種盛りなど、ラム好きにはたまらない店舗だ
沖縄料理「美ら酢シャングリラ」。ジョッキ一杯にシークワーサーが詰められた、シュークワーサーサワーは必飲の一杯!その他、王朝ラフテーやジーマーミ豆腐の揚げ出し、もずくのおでんなど、いずれも品のよい美味しさで沖縄料理を堪能できる
地方創生アンテナショップ「浜焼き真鶴」。神奈川県唯一の過疎化地域である真鶴町公認のアンテナショップ。横丁に地方創生店舗を入れるコンセプトに、高橋氏のセンスを感じる
焼き鳥「串酒場 バンビ」。鹿児島県産の食材を使い、串焼きをメインとした一品料理を、鹿児島の芋焼酎と楽しめる。店舗キャラクターでもあるバンビは鹿児島の〝鹿“から起草したそうだ。名物の揚げホルは、最初の一杯を楽しむ店として訪問したい魅力に駆られるメニューだ
海鮮居酒屋「酒と魚とオトコマエ食堂」。店舗名の遊び心とは裏腹に、京都の割烹「すぎうら」による、京都生粋の職人が全国から直送される鮮魚をさばいて提供する〝板前集団バル“。創作料理とおばんざいを、こだわりの日本酒と楽しむことができる
小籠包「燕皮点心」。ミシュランビブグルマン「餃子マニア」の料理長がプロデュースしている。蟹味噌やホタテの貝柱をふんだんにつかった海鮮小籠包や、紹興酒ベースのたれに漬け込んだ酔っ払い海老などがリーズナブルに楽しめる。お一人様のお客さまには、ミニサイズでの提供にも応えてくれるところが嬉しい
肉巻料理「NIKUMAKI YASAIベジつつむ」。八百屋が営む居酒屋というバックグランドから、季節感があり、野菜の魅力を肉と共に楽しめる点が魅力だ。過去にグループ会社が居酒屋甲子園ファイナリストに残っており、運営会社が、居酒屋甲子園マインドに実戦で触れている店舗でもある
焼肉「YAKINIKU DATEYA」。極上の牛タン4種盛りや、厳選した黒毛和和牛の雌牛をリーズナブルに楽しむことができる。運営会社は地元でラーメン店も運営しており、ランチタイムに提供される牛骨の塩生姜ラーメンも魅力だ
タリアン「寅の日」。栃木県の食材を使い、イタリアン仕立ての酒場メニューを、バイザグラスのワインと共に楽しめる。足利マール牛の白ワイン煮込みや、ランチタイムに提供される、米農家が素材にこだわって作った生パスタをボロネーゼで提供している
たこ焼き「タコとハイボール」。関西風のふわとろたこ焼き2種8個に、日替わりの小鉢、超炭酸ハイボール2杯がついた満喫セットが1000円で提供されている。ぜひ、ハッピーアワーに利用したい店舗だ
餃子・鉄板焼「べっぴんや」。厳選した薩摩知覧鶏の鉄板焼きと、京都で人気の「福吉」餃子を、創業者の思いと継いで出店した。「福吉」の餃子を特製の味噌ダレで食せるのは東京で同店のみなのも魅力だ
担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp