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2021年1月8・15日号 特別インタビュー トップリーダーたちの視点  星野リゾート 代表 星野佳路氏

特別インタビュー トップリーダーたちの視点  星野リゾート 代表 星野佳路氏

【週刊ホテルレストラン2021年01月15日号】
2021年01月14日(木)
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コロナ危機を乗り越えたキャリアは将来的に能力の成長にとってプラスに働く 今こそ観光の仕事に食らいついてほしい

世界を襲った新型コロナウイルスによる圧倒的な危機は、観光業界にも猛烈なダメージを与え続けてきた。かつて誰も経験したことのないような最悪とも言える事態を目の前にして、星野リゾートはいかに現状を打破し、難局を乗り越えようとしているのだろうか。「マイクロツーリズム」というキーワードのもと日本人による国内旅行の需要喚起の重要性を訴えることで観光市場の底力を示し、自社の「倒産確率」を社員に向けて発信することで働くモチベーションの維持に努めるなど、独自の発想から生まれる星野リゾートの「作戦」の意図はどこにあるのだろうか。代表の星野佳路氏に、コロナ禍におけるこれまでの取り組みと日本の観光業界の未来に向けた考え方についてインタビューした。

星野リゾート
代表星野佳路氏


〈プロフィール〉
1960 年長野県軽井沢町生まれ。83 年慶應義塾大学経済学部卒業。米国コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了。91年星野温泉(現星野リゾート)社長に就任。所有と運営を一体とする日本の観光産業でいち早く運営特化戦略を採り、運営サービスを提供するビジネスモデルへ転換。現在の運営拠点は、ラグジュアリーラインの「星のや」、小規模高級温泉旅館の「界」、ファミリー向けリゾートホテルの「リゾナーレ」、都市観光ホテルの「OMO」、若者をターゲットにした「BEB」の5ブランドを中心に国内外45 カ所に及ぶ。

コロナ感染の波と波の間を見極めながら 日本の国内需要を取り戻していくしかない

---星野リゾートは、新型コロナウイルスにスピード感をもって対応してきたという印象を持っています。

コロナ禍が長期化することが見えた瞬間に、取るべき対応を考えざるを得なくなるというのはどの企業も同じだと思います。2020 年4 月、5 月の星野リゾートの売り上げは前年同月比90%減でしたから、このまま予約キャンセルが爆発的に増えていくという最悪の事態を想定して作戦を練る必要がありました。自分たちの会社はどこまで持つだろうか、さらにもう少し持たせるためにはどうしたらいいだろうかについて考えなければなりませんでした。

スペイン風邪の流行の歴史を調べたところ、感染には波があることがわかりました。今回のコロナもきっといくつかの波ができるはずだと思い、波と波の間で国内需要を戻すしかないと私は考えたのです。国内需要について90%減がずっと変わらずに続くことはないだろうという予測のもと、4 月中旬に「18 カ月計画」を立てました。

18 カ月計画の中で考えたのは特別なことではなく、「売り上げをどれだけ確保できるのか」「費用削減をどれだけできるか」「資金調達をどうする」という3 つの課題について徹底的に対策していきました。

---18 カ月計画はどのように進めましたか。

4 月、5 月が90%減になり、赤字の状態が続きました。私たちはワクチン・治療薬ができるであろう18 か月後までに状況がどうなるのかを見極めようと考え、そのときから私は波を作りながらコロナの状況は推移していくと予測していました。実際に5 月下旬に緊急事態宣言は解除され、Go To キャンペーンも始まって国内需要が戻ってきました。

5 月の段階で私は経営方法を変えました。それはビジネススクールで習う管理会計上の教科書のようなやり方で、雇用調整助成金が意味するものとは何かがポイントとなりました。雇用調整助成金を上手く活用すると固定費だった人件費を変動費にすることができるため、固定の人件費が下がり、変動費の角度は上がります。その結果、損益分岐点は下がるのです。稼働率が60%、70%で利益が出ていたホテルは、雇用調整助成金の意味を正しく理解して毎日のシフトを最適化すれば、おそらく損益分岐点となる稼働率は50%程度になります。

雇用調整助成金というのは補填ではなく、損益分岐点を下げるものであると認識するべきです。雇用調整助成金を正しく理解した上で経営の方法を変えるにあたり、従来は毎月決めていた現場のシフトを、毎日決める形に変更しました。毎日シフトを決める手法を採るだけで損益分岐点が一気に下がり、大きな効果につながりました。

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本記事は2021年1月8・15日号の一部紹介記事です。
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