HOTERESスタッフが新型コロナウィルス関連の
業界のニュースを紹介するコーナー 第6回目。
今回は高実子がお送りします。
「売上」だけを重視していないか?
世界で変化するホテルの企業価値
コロナショックが収束したら、一体どんな世界になるだろうか?
パンデミックは分断と警戒を世界に生んだ。
そのため収束後の世界は、国を超えたつながりと、
人が信頼をしてくれるアクションが求められるのではないかと考える。
同じ方向を向いた世界、バランスのとれた地球。
それを実現するためにも「SDGs」(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)(※1)の取り組みがあるのではないかと思う。
(※1)SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標。
すでに世界では、SDGsを視野に入れ、歩みを進めている企業がある。
ホテル会社Six Senses Hotels Resorts Spasでは、
ここ数年リゾート開発にて、いかに環境を保護しているかという部分をアピールし続け、
各国のSDGsを重んじるホテルオーナーからマネジメントの依頼が殺到しているという。
Six Senses Hotels Resorts Spas 公式サイト
http://www.noblestate.com/news/3825.html
SDGsへの意識を高め、グローバルトラストを重んじるホテルに、
世界は「信頼」を置いているのだ。
この流れは、ポストコロナにおいてなお、加速するだろう。
これからの時代「売上」だけを重視していては生き残れない、という風潮の現れのように感じる。
ホテルができることは何か?
社会課題の解決へ近づくために
かたや、日本ではどうなのか。
確かに世界の意識にはまだ追いついてはいない。ただ、動き始めたホテルも確かにある。
以下に、昨今のコロナショックを受け、新たな取り組みを始めたホテルを紹介する。
【食品ロスをなくす】都市循環型ホテルの実現に向けた取り組みが福岡・博多でスタート
#捨てないステイ
https://hotelgreatmorning.com/
ホテルグレートモーニング博多は、食品ロス(※2)への意識の向上、
「食の循環」を実感することを目的とした新たな取り組み「捨てないステイ」を発表している。
この取り組みは、ホテルで破棄されるはずであった生ごみを回収し、
コンポストの利用によりできた堆肥で野菜を栽培。
育った野菜をウェルカムドリンクや朝食で提供するというものだ。
(※2)食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことであり、日本での食品ロスの量は年間643万トン。
それは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた、世界の食糧援助量の約2倍に相当するという。(参考:環境省 平成28年度推計)
SDGsには「世界中の、あらゆる形の貧困を終わらせる」ことも、
目標のひとつとして掲げられている。
実際に貧困地域では、飢餓により1日に何人もの子供が亡くなっているのだ。
多くのホテルで、コロナショックが原因でブッフェの自粛をする今、
改めて考えてはいかがだろうか。
ポストコロナの時代、新たな料理提供の仕方があってもいいのではないか?
全ホテルが食品ロスの削減を意識すれば、バランスの取れた世界に近づくのではないか?
もっと日本中で、SDGsに対する意識を高めるべきではないか?
昨今のコロナショックは、社会や環境の変化への対応力を問うている。
“今だからこそ” SDGsにおいて何ができるか、皆さんの中で考えてみてほしい。
(レポート:高実子 未来)
RIYA SOKOL - "Thank you, Coronavirus" poem
https://www.youtube.com/watch?time_continue=20&v=sgm9E_cmvWA&feature=emb_logo
ゴミ捨て場の子供達
https://www.youtube.com/watch?v=H767OKeoI3E
SDGs
”今だからこそ” SDGsについて考える ポストコロナ時代に、新しいホテルカルチャーを
2020年05月06日(水)