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レポート 一般社団法人日本ジビエ振興協会

捕獲野生鳥獣の利活用率向上を目指し 国産ジビエに関する活動の幅を拡大

【月刊HOTERES 2017年05月号】
2017年05月19日(金)
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「ジビエに関しては、何をもって成功かという事例はありません」と言う藤木徳彦氏。「だからこそ私たちは有害鳥獣の利活用、食肉の流通などについて『これでいいのだろうか』と悩みながらも進んでいくのです」

これまで多くの自治体や団体、行政と連携し、捕獲した野生鳥獣の利活用を促す活動を全国で続けてきたNPO 法人日本ジビエ振興協議会は、その活動を引き継ぎ、より幅広い分野の人々に参画を呼びかけるため、2017年3 月1 日より一般社団法人日本ジビエ振興協会を設立した。2016 年12月に鳥獣被害防止特措法の改正(捕獲野生鳥獣利活用の義務化)が実施されたことで、今後、野生鳥獣の本格流通に向けた動きが全国的に活発化することが予測される。そんな中、日本ジビエ振興協会では、農村や里山の活性化、野生鳥獣と人間の共生を目指した活動を行なっていく。

 
ジビエのおいしさを伝えることで
食材流通のプラットホームを創る
 2017 年3 月21 日、東京・墨田区のKFC ホールで開催された一般社団法人日本ジビエ振興協会設立説明会では、設立趣旨、主な事業、新移動式解体処理車の発表、全国統一流通規格策定に向けた活動状況などについて解説された。会場には各地域の自治体、処理施設、狩猟、食品加工、流通、外食産業など、川上から川下までジビエに関わる人々が集まった。
 
 理事長の藤木徳彦氏は「鳥獣被害に悩まされている地域の方々のためにも、捕獲した鹿や猪の肉を食材として流通させるプラットホームを構築し、正しい情報を伝えていくための活動を私たちは続けてきました」と語った。「NPO から一般社団法人に衣替えしたことで、これから新しい挑戦のスタートを切っていくことになります」
 
 日本の鳥獣被害のピークは2010 年度の239 億円。2014 年は191 億円にまで減少しているものの、毎年約200 億円もの被害に各地域で農業を営む人々は苦しめられているという。
 
「鹿、猪を捕獲して適正頭数にしなければならないことはもちろん理解できます。その上で、長野でレストランを営む私が料理人としてできることは何なのかを考えたとき、捕獲した動物を埋めたり焼却するだけでいいのだろうかという疑問を抱きました。日本ジビエ振興協会は野生鳥獣を使ったジビエのおいしさを伝えることで、動物の命を無駄にせず、食材として流通させるプラットホームを創っていきたいのです」
 

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