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ザ・リッツ・カールトン東京のフレンチダイニング『アジュール フォーティーファイブ』、パリ三つ星シェフの小林圭氏料理監修の下で刷新

2023年08月14日(月)
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ザ・リッツ・カールトン東京45階に位置するフレンチダイニング『アジュール フォーティーファイブ』は、2023年8月6日(日)より、アジア人シェフとしてフランスで初めてミシュラン三つ星を獲得した小林圭氏を料理監修シェフに迎え、従来のレストランのコンセプトを刷新している。

また同レストランの料理長には、銀座「ESqUISSE (エスキス)」や「ARGILE (アジル)」にて、シェフ・ド・キュイジーヌを務めた村島輝樹氏を迎え、新体制で新しい世界観を打ち出している。ザ・リッツ・カールトン東京と小林氏は、2022年8月に同ホテルにて開催された「Special Dinner Event by Chef Kei Kobayashi」をきっかけに親交が深まり、今回の料理監修へとつながった。
 
「Restaurant KEI」オーナーシェフである小林氏は、21歳で渡仏し、南仏の名店「オーベルジュ・デュ・ヴュー・ピュイ」で料理人ジル・グジョン氏の下で修業。その後、ペストリーやジビエ料理を学び、2003年にパリのアラン・デュカスの手がける三つ星レストラン「プラザ・アテネ」に入社。
 
2011年には、世界的な料理人ジェラール・ベッソン氏から店を譲り受け、パリの一等地に自身の名前を冠した「Restaurant KEI(レストラン・ケイ)」を開く。翌2012年には一つ星、2017年に二つ星、2020年に三つ星と、年を増すごとに高い評価を獲得しており、フランスの各メディアでも、日本の美学や正確さ、自然観、フランスと日本文化を一皿に表現していることなどが高く評価されている。
 
新生『アジュール フォーティーファイブ』の料理長を務める村島氏は、専門学校卒業後渡仏。1996年に帰国の後、銀座「マノアール・ダスティン」にてさらに研鑽を積み、2000年にはイタリア料理を学ぶため渡伊。2002年より恵比寿の「モナリザ」や「L’atelier de Joël Robuchon 台北」にてスーシェフを務める。2012年に帰国すると、ミシュラン二つ星「レストラン エスキス」のシェフ ド キュイジーヌに就任し、2016年にはミシュラン一つ星「レストラン アジル」シェフドキュイジーヌに就任した経歴を持つ。
 
今回の刷新に際し、小林氏は以下のようにコメントをしている。
 
「偉大な料理界の巨匠とフランス料理の歴史にインスパイアされ、伝統と現代性、私の目指す食感と風味のバランスを追求し続けます。伝統的なフランス料理を現代的に解釈しその世界観を皆様にお伝えできることを嬉しく思います」(「Restaurant KEI」オーナーシェフの小林圭氏のコメント)
 
小林氏の言葉にある通り、新生『アジュール フォーティーファイブ』では、アート、ファッション、旅、自然への情熱からインスピレーションを受け、皿の上でもアーティスティックな世界観を演出する小林圭氏の指導の下、伝統的かつ正統派フランス料理を現代風にアップデートしながら次世代へ継承させるべく、真摯に新しい料理の世界観を表現する。
 
今回の刷新に際して、試食の機会を頂いた。コースの内容は下記の通り。
 
・アミューズブーシュ
・コンソメ
・ボタンエビ
・パテ アン クルート
・オマールブルー & 小林圭 セレクション “Kaviari”キャビア
・魚料理
・ランド産 仔鳩
・フロマージュ
・ショコラ
・ミニャルディーズ
・コーヒー/紅茶
 
このコースでは、下記のワインペアリングが提供された。
 
・クリュッグ グランド・キュヴェ171ジェーム エディション, シャンパーニュ
・2016 マコン ヴィレ・クレッセ1500ml, ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン, ブルゴーニュ
・2021 エール・ド・リューセック, シャトー・リューセック, ボルドー
・2014 シャルム・シャンベルタン, ドメーヌ・カミュ・P&F, ブルゴーニュ
 
試食を終えた感想は、クラシックであればあるほど印象に残るお皿が多かった。例えばコンソメ。日本の出汁とは異なった、レギュムやヴォライユの香りに甘さや旨味が重なり、厚みを感じるがとても澄んでいる。素材がコンポーネントとなり、ストラクチャーを生み出している様相が感じられ、完成された味わいを楽しめる。特にレギュムの存在が印象的であった。
 
また、パテ・アン・クルートは、サクッとしたパイの触感と香ばしさに、大きさとテクスチャーが程よく、食べ応えのあるパテ、添えられたルバーブのソースが上品にパテの存在感を際立たせてくれている。
 
ランド産の仔鳩は言わずもがな、火入れの具体も素晴らしく、テンダーさと鳩らしいエラスティックな触感が楽しめ、内臓を用いたソースと共に純粋に鳩の滋味を味わうことができる。添えられたイチジクのコンフィは、冬に飲むヴァン・ショーを想わせるスパイスの香りが印象的で、アクセントを加えてくれている。
 

もちろん、クラッシックなお皿だけでなく、オマールを包みフライしたパピヨットは、サクサク感とプリプリ感、オイリーさと潮のニュアンス、柑橘のソースと五感に訴えかける一品であったし、添えられたリューセックとのマリアージュも見事であった。
 

所々に和を感じさせてくれる工夫も多く、日本でクラシックさとクリエイティビティの両方を兼ね備えたフランス料理を楽しめるようになったのはとても僥倖だと思う。事、ホテル業界に身を置く若手には、フランスまでは行けなくとも、新生『アジュール フォーティーファイブ』でその息吹きやエスプリを感じて欲しいと思う。
 
当日の挨拶で、小林氏が「これからみんなで力を合わせて、もっともっと上のステージに上がって行きます」と語った通り、村島輝樹氏を迎えた新体制での刷新は始まったばかりだ。今後『アジュール フォーティーファイブ』がどのように進化していくのか楽しみである。

【アジュール フォーティーファイブ】
● 販売価格:ランチ 14,800円、19,800円、29,800円  ディナー 19,800円、29,800円
● 年齢制限:12歳以上
● 営業時間:ランチ 12:00~16:00(13:30最終入店) ディナー 18:00~22:30 (20:00最終入店)
● 定休日:毎週月曜、火曜
● 予約:03-6434-8711(レストラン予約)
● Email:rc.tyorz.restaurant.sales@ritzcarlton.com
● URL:https://azure45.ritzcarltontokyo.com/
 


担当:小川

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