ワインとスピリッツの業界関係者が⼀堂に集う世界最大級の国際展示会「VINEXPO」。そのアジア開催が2023年5⽉23⽇(⽕)から25⽇(⽊)にシンガポールのマリーナベイ・サンズで開催された。
■2023年5月22日
LE B+D GRAND TASTING SINGAPORE開催
LE B+D GRAND TASTING SINGAPOREの様子をレポート。
■2023年5月23日
韓国酒類市場について
韓国の酒類事情についてソウル大学校のJunghoon MOON教授が講演を行った。
■2023年5月23日
サステナビリティについてのパネルディスカッション
ワインビジネスにおけるサステナビリティについてのパネルディスカッションが行われた。
■2023年5月23日
スピリッツの未来についてトークセッション
シンガポールを牽引するミクソロジストが一同に会し、スピリッツの未来についてトークセッションを行った。
■2023年5月24日
アジア市場におけるトレンドTOP10
アジア市場における酒類トレンドのTOP10について、Hopscotch SopexaのHortense Delaporte氏とJulia Iaconelli氏による講演が行われた。
■2023年5月24日
2023年、ソムリエは何を見ているのか？
Star Wine ListのKrister BENGTSSON氏がモデレーターを務め、国際色豊かなソムリエと今ソムリエが見ていることについてパネルディスカッションが行われた。
■2023年5月25日
日本酒の根強い人気を感じたセミナー
現地では日本酒の根強い需要を感じさせてくれる中、WSET: Explore the Beauty of Sakeと題したマスタークラスが、Beverage Clique AcademyのSean Ou氏によって行われた。
■2023年5月25日
バイヤーとはどのような仕事なのか
ワイン輸入業者において、成功する買い付けとは何か、どうすればよいのかを、マスター・オブ・ワインのJennifer Docherty氏が自身の経験を踏まえ講演を行った。
また、今回「SAKURA AWARD」もブースの出展とマスタークラスの開催を行った。女性が選ぶという点だけでなく、生産者にとって日本で評価されるワインを一堂に知れる大変貴重な機会を提供していた。
画像出典：Vinexposium
「Vinexpo Asia」はコロナ以前香港で開催されていたが、久しぶりの開催となる今年はシンガポールで行われた。VinexpoのCEOであるRodolphe Lameyse氏は、香港での開催は中国からの来場が多くを占めるが、シンガポールでの開催は中国以外のアジア諸国からの来場がメインとなることを説明。今後発展が期待されるアジア市場において、双方での開催が互いに補完し合い意味を持つことを述べていた。
今回の開催を終えて、いくつかのキーワードが見えてきた。そのうちの一つが「質」であり、もう一つ重要なのが「コミュニティ」だ。前者の「質」に関しては、様々なセミナーだけでなく、国内の雑誌や記事でもその傾向が指摘されている。後者に関しては、コロナ禍を経た今、今一度繋がり直すという意味だけでなく、他者との協働や競争的な関係を超えたものが重要であることを感じた。
こうした国際展示会には、様々な国の様々な立場や背景を持った方が来場をする。現地のトレンドや世界的な潮流を知るだけでなく、自身の強みを再認識したり、弱みを知ったり、新しい関係を構築できるプラットフォームでもある。自身の社会関係資本が豊かになる場としても、より多くの日本人に来場して欲しいと感じた。シンガポールは国としても勢いがある。そうした国に赴く事で、刺激を受けるだけでなく、自身の視座や交友関係が豊かになることだろう。
今回、貴重な取材の機会をVinexposiumより頂いた。この場を借りて、お礼申し上げたい。また、Rodolphe Lameyse氏が指摘するように、香港とシンガポールではまた趣も異なる。企業が成長を続けていくためにも、探索と深化は重要であり、是非、多くの酒類関係者だけでなく、ホテル関連企業にも一度足を運んで欲しいと願う。
担当：小川
