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2021年5月28日号 トップインタビュー (株)アゴーラ ホスピタリティーズ 代表取締役 ゲイリー・クォック 氏

トップインタビュー (株)アゴーラ ホスピタリティーズ 代表取締役 ゲイリー・クォック 氏

【月刊HOTERES 2021年05月号】
2021年05月27日(木)
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新ブランド「アゴーラ」の開業が続々

----アゴーラ 東京銀座、そしてアゴーラ京都烏丸、アゴーラ 京都四条の開業おめでとうございます。2019 年の11 月に開業したアゴーラ 金沢に続いてアゴーラホスピタリティーズとしての新ブランドホテル「アゴーラ」が立て続けに開業をしていますね。

ありがとうございます。私たちアゴーラホスピタリティーズは創業時より「美しい日本を集めたホテルアライアンス」をビジョンに掲げ、複数のホテルを運営してきましたが、リゾートを中心とした、既存ホテルのリブランドが中心でした。一方、一昨年11 月に開業した金沢、今年開業の銀座、京都烏丸、京都四条は新規のプロジェクトです。ホテルの企画開発、建築段階から私たちの考えを織り交ぜることができることも踏まえ、「アゴーラ」というブランドを立ち上げることとしました。「アゴーラ」ブランドのコンセプトは「まちごころにふれる茶さてい邸」です。茶の湯の心に発想を得たもので、「茶の湯の心でもてなす我が邸宅で、主客一体の時を創る。」ことを主軸に、ホテル、そしてスタッフを通じてそれぞれの街と交わり、ただ滞在する以上の価値を提供することを目指す、伝統的な日本の文化を織り交ぜた都市型ホテルです。

----「アゴーラ」ブランドではコンセプトを軸にそれぞれ都市の個性に合わせた表現をハード、ソフト両面でされていますね。

それぞれの都市がどのような個性を持ち、それをホテルでどのように表現するのかを大切に考えています。
例えば、金沢は加賀百万石の時代から武家文化でありながら庶民にいたるまで茶の湯を楽しみ、小唄を口ずさむ日本の中でも文化を深めた“まち”です。それをアゴーラ 金沢では石川県の県木である能登ヒバをふんだんに使った「いちえ・ラウンジ」で、高岡銅器の伝統の技が込められた天井から吊られたパネルや、加賀染ののれん、輪島に代表される漆塗りなど、ホテルのさまざまな所から文化を感じていただけるようなつくりとなっています。

銀座でも同様に、先進と最上が集まり進化を続けてきた“まち”でありながら、そこには“粋”の精神がありました。その両方をホテルのさまざまな部分で表現しています。京都には二つのホテルを開業しましたが、ともに京都の“まち”の個性を大切に、アゴーラ 京都烏丸は「風流を好む文化人=“数寄者”のための邸宅、数寄屋造り」にインスピレーションを得たつくりを、アゴーラ 京都四条は祇園祭の舞台となる京都のメインストリートである四条通と油小路通りの交わる場所にあることから、賑やかで華やかな京の町衆文化を育む町家に着想を得たつくりとなっています。

 

アゴーラ 金沢のいちえ・ラウンジ。広間の茶の湯をイメージした
アゴーラ 金沢のいちえ・ラウンジ。広間の茶の湯をイメージした

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