まだ「ありがとうございました」ですか
過日全国BMC が大阪で行なわれましたが、若手コンペティションの発表を聞いて驚いたのは、12 地区の代表者の内、なんと四国BMC 代表を除き、11 人の発表者が「ご清聴ありがとうございました」と、過去形で締めくくっていたからです。なぜ驚いたかと言えば、今一流企業からは「ありがとうございました」などという不謹慎な感謝の言葉が消えたからで、その証拠に過日福岡に行ったときにうがい薬を買いに入った薬局や、SD カードを買いに入ったカメラ専門店。またココアを飲みに入ったコーヒー専門店。そして帰りの福岡空港内の売店でも、皆「ありがとうございます」に変わっていたのに、なぜか一番遅れているのがホテル従事者で本当に良いのですか。考えてみれば分かる通り、言葉尻に「た」をつければすべて過去形です。例えば翌日飛行機で岩手に向かっている最中、1 時間ほどして右エンジン故障のために、伊丹空港に引き返したときの客室乗務員のお詫びの言葉は、「本日はエンジントラブルのため、伊丹空港に引き返してしまい本当に申し訳ありませんでした」って過去形で言われても、内心は誰もまだ許すと言ってないのに、さもトラブル処理が終わったかのような言い方をされても困るのです。
第76回
鈴木忠美の「次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術」 これからの人材育成
第 76 回「ホテル従事者は世間に敏感に」
【月刊HOTERES 2015年08月号】
2015年08月19日(水)