初開催のコンペティションで見事に優勝した宮田由実さん。日本の美を込めた一杯とその技術がともに評価された
焼酎と泡盛の海外進出に向けた
期待を込めて初開催
日本酒造組合中央会(東京都港区、篠原成行会長)は、同会にとって初の試みとなる「第1 回 本格焼酎・泡盛カクテルコンペティション」を浅草ビューホテルで10 月17 日に開催。ホテルグランヴィア岡山の宮田由実さんによるカクテル「はんなり」が優勝し、宮田さんは技術賞も受賞した。
このコンペティションは、原料の風味や味わいが豊かな「本格焼酎」や「泡盛」をベースに、日本の伝統美を象徴するようなカクテルを募り、評価するもの。大会には(一社)日本ホテルバーメンズ協会(HBA)が協力、国税庁と観光庁、独立行政法人酒類総合研究所が後援し、20 人のバーテンダーの作品が最終審査にノミネートされた。
特筆すべきはその顔ぶれだ。過去にHBA の全国大会を制したいわゆる「赤ジャケ」組のバーマンや、コンペティション出場、入賞経験豊富な者などそうそうたるメンバーが全国12 支部から選ばれており、初開催となるコンペティションに花を添えるだけでなくイベントの趣旨への関心の高さを感じさせた。
大会は筆記試験と実技試験の両方で審査された。筆記試験は本格焼酎と泡盛の知識を問うもので30 点を満点とし、実技審査のうち技術審査はHBA カクテルコンペティション委員会による礼儀作法、統合動作、分量による40 点満点、味覚審査はHBA の小森谷会長や日本酒造組合中央会、酒類総合研究所理事ら5 人によりネーミングや色、香り、味の項目で各自20 点の合計100点と、トータル170 点で審査が行なわれた。素材の使用規定は、ショートカクテルは本格焼酎あるいは泡盛を25㎖以上、ロングカクテルは40㎖以上を使用すること、グラスはHBA オフィシャルグラスでカクテルにデコレーションを施すことが義務付けられた。