カジュアルからラグジュアリーまで、あらゆるセグメントでホテルやレストラン間の競争が激しくなっている現在、“人の力”を生かす土壌づくりができているかどうかは勝者と敗者を明確に分けるだろう。
先日、小誌編集長があるホテル企業の新規ホテルに総支配人として着任予定の方から情報交換をしたいと相談を受けたため会ったところ、そのタイミングで居合わせた彼の上司も同席をし、さまざまな話をしたそうだ。そこで気になったのは、質問をして新総支配人が答えるたびに、その内容が問題なかったかを気にするかのように上司の方を振り返って、顔色をうかがうような素振りを見せたことだという。これから新しいプロジェクトを進める人間だから、彼自身がさまざまな決断をしなければならないシーンもあるだろう。今のような姿勢でそれが本当にやり切れるのか、不安を感じたというのだ。