主要6 市場のワイン見通し
根強い人気のフランスワイン
Sopexa は、世界のワイン市場における動向調査「ワイントレードモニター」の2018 年調査結果を10月に発表した。今年の調査ではスティルワインに加えてスパークリングワインにも焦点を当てた調査も公表された。
今回の調査でも、回答者の92%が最も人気のあるワイン生産国としてフランスを挙げている。フランスに続き76%がイタリア、さらに71%がスペインと回答。チリやオーストラリア、米国といったニューワールド代表格の「チャレンジャー」国は、近年さらに存在感を増しており、現在45 ~ 56%のワイン関連業者がこれらの国々のワインの人気を挙げている。
中国ではワインの取り扱い商品が大幅に減少している傾向にある。取扱量はフランスワインが第1 位、続いてオーストラリアワインが第2 位と良好な売り上げを確保しており、さらにイタリア、チリと続く。これに対して香港市場は取り扱うワイン生産国も多く、中国に比べてよりオープンな競争環境となっている結果は、いわゆる「 チャレンジャー」国の著しい成長が反映されている。
高まるイタリアワイン人気
調査対象者の41%が、今後2 年間でイタリアワインの売上がさらに伸びるとの見解を示した。人気が最も高いのはカナダで、専門家の約67%が、2017年の同国の売上高ランキングでイタリアワインがトップ3 入りしたと回答している。また、今後2 年の動向予測では、56%の専門家がイタリアワインの売り上げ伸び率がトップクラスになると見込んでいる。中国におけるイタリアワインの知名度もさらに高まっており、調査対象者の43%が、イタリアワインが2017年の売上高ランキングでトップ3 にランクインしたと回答。さらに42%が今後2 年間にわたり売上増加が見込まれる上位3 生産国にイタリアが名を連ねると指摘している。