プログラム
■基調講演
世界各国のお客様からのご依頼・ご要望にホテルコンシェルジュとしてお応えする際のマインドと求められる英語力(語学力)
パレスホテル東京 チーフコンシェルジュ
レ・クレドール ジャパン プレジデント
住吉真矢子氏
■事例発表①
お客様の急速なグローバル化に対応する—JTB コーポレートセールスの取り組み—
株式会社JTB コーポレートセールス 本社人財価値向上プロジェクト プロジェクト長
中村弘子氏
■事例発表②
意外なつながり!!「TOEIC Tests」と「仕事の段取り力」の関係とは?
株式会社ニュー・オータニ 人事総務部 能力開発課
支配人 杉井志帆氏
■事例発表③
世界をつなぐ心の翼に“Japan Quality” を乗せて
全日本空輸株式会社 人財戦略室 ANA 人財大学 副学長
佐々木一彰氏
■Educational Testing Service(ETS)からのご案内
■パネルディスカッション
ある日突然、取引先の上司が
外国人になったため…
「お客様への企画のプレゼンや打ち合せなどは、これまで日本語で行うことができましたが、国際的な企業買収や合併などが進む中、意思決定権を持つ方が日本語を話さないというケースが増えつつあります。つまり、取引先のご担当者の上司が外国人になってしまったため、英語でプレゼンをしなければならない場面が出てくるようになったのです」
こう語るのは、JTB コーポレートセールスの中村弘子氏。同社は法人を対象とした旅行商品の提案をはじめ、国際会議や各種イベント・展示会などの企画・運営を主な事業としているが、最近の傾向について中村氏は、「旅行事業では企業単位の訪日ツアーのお手伝いをする機会が多くなり、国際会議などでは外国の企業が競合相手になるなどグローバルな土俵になってきています」とも言う。
“ ご家族の団らんから国際会議まで”をカンパニーテーマとしているホテルニューオータニの杉井志帆氏は、「ホテル利用客の7 割が海外からのお客様であり、フロントやレストランのスタッフ、ベルスタッフなどは英語を使わない日がありません」と、英語力の必要性を強調する。
全日本空輸(ANA)の佐々木一彰氏は、「1999 年のスターアライアンス(世界最大の航空連合)加盟により、英語で議論しなければならない環境に置かれるようになりました。また、国際線網の拡充とともに英語力を備えたグローバル人財の育成が大きな課題となってきています」と語る。
コンシェルジュに求められるコミュニケーションスキル
パレスホテル東京 チーフコンシェルジュ レ・クレドール ジャパン プレジデント
住吉真矢子氏
ホテルパーソンやコンシェルジュには、次のようなコミュニケーションスキルが求められます。
●アイコンタクトと笑顔
お客様をお迎えするとき、約3 秒で印象が決まると言われています。笑顔でお迎えすれば好印象を持っていただけます。
●ニーズの先読みとプロアクティブな接客態度
例えば列車のチケットの手配を依頼された場合、荷物はどうするのか、宿泊先やレストランの予約はしてあるのかなど先々を読んだ対応と、思ったことを言葉に出して接客することが大切です。
●柔軟性
困ったときにその都度上司に相談しながら対応していては、良いサービスにはつながりません。自分で判断してスピーディーに対応することが重要です。
●思いやりのある態度や言葉
お客様がビジネスに成功したときなどは、花とメッセージカードを部屋にお届けするなど、お祝いの気持ちを言葉や態度で示すことが大切です。
●名前をお呼びする
お客様は自分の名前を認識されるとうれしいものです。名前の長いお客様もいますが、できるだけ覚えてお声をかけましょう。
●お客様とつながる
積極的にお客様と接することによって当方を認識していただければ、そのお客様のご紹介や口コミによって次のお客様の獲得につながります。
こうしたコミュニケーションスキルを備えた専任のコンシェルジュをホテルに配置し、当該地域の観光エキスパートとして心の通ったおもてなしをすれば、お客様の安心感や信頼感につながり、リピーターや新規のお客様獲得が期待できるでしょう。