ひとつひとつを勝って信頼を勝ち得る
異動、昇進、転職。背景はともあれキャリアラダーを早めに駆け抜けていくとぶつかるのが年功序列の壁です。特に日本の場合は先輩・後輩文化(私自身は元体育会系と言うこともありこれに異議はなく礼儀や年長者を敬うことなどは非常に良いことだと感じています)もあり年上の部下をマネージする必要がでてくることもあります。
私自身も36歳の時に初めて年上の部下を持ちました。計50名のチームを率いることになりましたが6セクションに分かれ、4セクションの長が年上でした。
当時は私自身が新参者の上、年齢を気にしてかなり遠慮の部分がありましたが、一方で直ぐに結果をだすことも求められており振舞いに頭を悩めたものでした。
その際に当時の外国人上司に言われたのは
「日本的な年功序列は分かる、しかもあなたはまだ新参者だ。だが君の強みは何だ?強みをベースにひとつ、ひとつを勝って周りにその存在を認めさせなさい。例えば英語ができる、新しい財務会計の知識がある等、そうした自分自身の長所をアピールしながらコミュニュケーションをとり周囲を納得させる。少しずつ信頼を貯蓄するのだ。もちろん人間としての礼儀も尽くしながら。」
と。
立場はまたいつ逆転するかは分かりません。昨日の部下は今日の上司もあり得ます。人間としての礼儀をわきまえながらひとつひとつを勝って信頼を勝ち得ていきましょう。
またリーダーとして、個人レベルで認めてもらうために早急に行う必要があるのが“小さな貢献”です。
ご自身のチームとインタビューしてください。
何が課題で、何の優先順位が高いのか? ボリューム感(お金、かかる時間、リスク)を考え、その中でどんなに小さくてもすぐに手を付けられ変えられるものは何か? まずはここにアドレスをして小さな変化、小さな貢献から始めましょう。
もちろん上司とは上司があなたに何を望まれ、どのようなタイムフレームなのかを確認するのは言うまでもないです。要は上司と“握る”ものは何かを明確にする必要があります。
- 福永 健司 プロフィール