ここではフレームワークの1つであるご存知の方も多いと思いますがPEST(マクロの環境)分析を用いてみることをお勧めします。
現在の分析から3年先や大胆にも10年先を予測するなど決めるのはあなた自身です。
Politic(政治的要因=規制緩和などを含めた法改正、税制問題、政権交代など)
Economy(経済的要因=景気動向、消費者動向、為替や株価の動きなど)
Social(社会的要因=少子高齢化などの人口動態、流行、世論、宗教や教育など)
Technology(技術的要因=IT活用、イノベーション、新技術から特許まで)
PESTを用いてホテルに関連し、今後、顕在化すると思われるのは:
P=容積率緩和によりホテル開発に拍車がかかる。反面、規制緩和により民泊の攻勢が強まる。一方でカジノオペレーションなどに対応するための新たな経験やスキルを有するスタッフの必要性が高まる。宿泊税(来年1月から大阪でも導入予定です)などの観光振興の為の付加価値税が増税され処理を含めた対応の煩雑化が起きる。
E=為替変動には今後あまり左右されず観光地としての日本は存在が高まりインバウンドの波は中国のみならずインドやその他の国へ拡散し伸びを見せる。多様化により受け入れ側に様々なチャンスとチャレンジが増える。
S=デジタルの進化と“シェア”のトレンドがより一層強まる。また労働力不足に対する担保として今以上に、外国人の受け入れの門戸が開かれ、ホテリエとして更なるスキルの向上や思考の柔軟性、対応力が求められる。
T=ITの革新とロボットの活用により生産性が高まると同時に、真の意味でのホスピタリティの発揮や物事の判断をするというホテリエにしかできない仕事への移行が加速する。
上記はほんの一部ですが、これが迫りくる(あるいは置かれている)環境だとしたら皆さんの今後のキャリアデザインにいかなるインパクトがあるでしょう?
大事なのは「考えてみる」、現状を「分析してみる」、そして明日に「備える」。それが必要なことなのです。
- 福永 健司 プロフィール