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第13回 トップ企業経営者は何を考えるのか!? 

第13 回  ㈱W media 代表取締役 村上範義 氏 × 内田雅章 氏

【月刊HOTERES 2016年02月号】
2016年02月05日(金)
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シンプルがパワフル!
個人と社会と存在意義
 
内田 そんな村上社長のビジネス理念について伺えますか。
 
村上 非常にシンプルなことで、自分、相手、社会、すべてによいということで「三方よし」。大先輩からのこの教えを、ずっと守り続けています。時代の流れでビジネスやコミュニケーションはどんどん複雑になっていますが、シンプルなものが一番パワフル。3 点を意識していけば、事業は必ず継続していきます。そして社会の定義をどれだけ広義にとらえるかで、事業の規模や社会における重要性、周囲とのつながりなど、さまざまなことが異なってくるように思います。東京ガールズコレクションは、現在政府が掲げるクールジャパンのコンテンツの一つという重役を担っていますが、仮に第1 回が単なる業界向けの大展示会だったり、発信も含め国内だけで完結するイベントだったとしたら、現在のような事業の成長と広がりはなかったでしょう。
 
内田 経営者という立場になると、理念を見失ってしまうようなときもありそうですね。
 
村上 経営者という立場上、誠実さだけではやっていけない場面もあると思いますし、実際自社の成長ありきの方もいらっしゃいます。ただそこは、立場や肩書きを外した個人の存在意義としても自分を見つめ直すことで、何を大切にしなければいけないかが見えてくるのではないでしょうか。お金を稼ぐことは社員を養っていくうえで大切ですが、ただお金を稼ぐだけでは面白くない。社会での自分と個人としての自分、自社の利益と他社の利益、どちらも両立させることを、人間は本質として持ち合わせているように思います。
 
内田 従業員の満足度向上や人員配置についての方法などは。
 
村上 組織としては従業員が35 名、そんなに大きな規模でもなく、また特別なことをしているわけではありませんが、人材にかかわる部分で、前提として二つ。一つは、才能のない人間はいないということ。もう一つは、「仕事ができない」という評価は組織と上司の責任であるということです。皆会社には何かしら意図や目標を持って入ってくるわけですし、採用するということは、自社に足りない、またはプラスアルファの何かをその人が兼ね備えているということです。採用された以上は、そのスキルや才能を生かすフィールドが現状、ないしは将来的に存在し得るはずですよね。そこで経営者という立場を置いて、「組織の人員を生かすプロデューサー」としての視点で、日々のコミュニケーションや交流を通じて個々の持つタレントを見極め、配置していく。好きこそものの上手なれで、そこがしっかりと合致すれば従業員の満足度は自然と高いものになり、それが会社の売り上げに反映されます。

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