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第9回 木村滋久のNZワイナリー日記 

第9回「キムラセラーズヒストリー その4 —転機—」

【月刊HOTERES 2015年12月号】
2015年12月11日(金)
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クロ・アンリ早朝の畑
クロ・アンリ早朝の畑

畑仕事の喜びと秘めた想い
 
 ニュージーランド( 以下NZ) 南島の北端に位置するマールボロは、NZで最大のワイン産地。未来を信じ到着した新天地の第一印象について、一面に広がる広大なブドウ畑の風景に圧倒されたことを、今でも鮮明に覚えています。
 
 社員の一員として勤めることになったのは、フランスの名門アンリ・ブルジョアが運営するクロ・アンリ。独自のワインスタイルとフランス式の低い仕立て、密植のブドウ畑がNZ国内では非常に珍しく、斬新な生産者として高い注目を浴びていたワイナリーでした。旧世界の技術とノウハウ、そして畑に重きを置くクロ・アンリのワイン造りの思想に、ブドウ栽培担当だった当時の私は大きな喜びとやりがいを感じていました。素晴らしいワインを造るクロ・アンリで年間を通してブドウ栽培に従事し、生育サイクルと適時必要な作業を高い水準で学べたことは、現在のキャリアの大きな土台になっている気がします。しかし「おいしいワインを造るための高品質なブドウを育てる」という目標とともに、大好きな畑仕事ができる充実した日々の中、気が付くとある思いが日に日に強くなってくる自分がいました。ワイナリーでは栽培と醸造、大きくこの二つの仕事があり、規模や組織の構成によりこれらは仕事の担当で区切られることが多いのが現実です。そして栽培担当でワイン醸造に触れる機会がなかった私は「畑仕事だけでなく、醸造の仕事もしたい」という思いを、募らせていたのです。

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