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毛利愼の外食エンターテインメントVol.93

大阪で人気飲食店を数多く展開する㈱レアル・ダイニングが、「Braceria Buffa」で東京初進出!

2024年05月09日(木)
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店舗内観(個室)。同社の店舗はおのおのテーマを持っている。“炭焼きイタリアン”がテーマの同店では、ウッディーで温かみのある雰囲気をお客さまに感じてもらえる空間にした
店舗内観(個室)。同社の店舗はおのおのテーマを持っている。“炭焼きイタリアン”がテーマの同店では、ウッディーで温かみのある雰囲気をお客さまに感じてもらえる空間にした

大阪でテロワールイタリアンの「Nishideria」、オーセンティックイタリアンの「FaRo Italiano」、鉄板焼きの「Teppanyaki×Wineあかくろ」など、人気飲食店を展開する㈱レアル・ダイニングが満を持しての東京初出店、「Braceria Buffa(以下、Buffa)」を六本木に開業した。
 
これまでも各店舗、テーマを軸に魅力創生してきた同社が東京での勝負に用意したテーマは“ブラーチェ(炭焼き)”。希少和牛である能登牛(※能登牛は飼育数も少なく、なかなか能登以外の地に流通しない。関西では同社だけが以前より仕入れてきており、今回の震災を受け、復興支援にもつながればと語る)や豊後水道から直送された鮮魚、旬の野菜などをイタリアで親しまれる炭焼き料理で提供していく。炭火焼きに使用する炭は、備長炭の中でも煙の出が少なく、質のいいものを厳選した。さらに〆で提供されるパスタは全て手打ちにこだわるなどさまざまな点で料理への丁寧な取り組みが感じられ、イタリアン好きとして純粋に“いい店が東京に来てくれた”という感を強くもった次第だ。
 
ちなみに、同社はチェーン展開ではなく、クラシカル且つテロワールを大切に丁寧な店舗展開をしていきたいという理念から、これまで同じ名前を冠した店舗を作ることはなかったそうだ。が、今回の出店においては初めて、“同名店舗”での出店を試みた。“Buffa”は、創業店舗に用いた名前なのだ(※現在の「Nishideria」の創業時の名前が「Nishideria Buffa」だった)。その名前を東京初進出・初出店というステージに復活させた理由は、“原点回帰”の気持ちと共に勝負したいという思いがあったからだという。筆者の体感的に、その想いは彼らの料理、そしてサービスに反映されており、今後どのような発展を遂げていくのか楽しみな面も多々ある。

 

西出氏がイメージデザインを依頼し、セレクトしたというエチケットが楽しいオリジナルワイン。赤・白共にイタリア・アブルッツォ産のワインは料理とのペアリングにマッチする味わいであり、同店を訪れたらぜひとも味わってみてもらいたい
西出氏がイメージデザインを依頼し、セレクトしたというエチケットが楽しいオリジナルワイン。赤・白共にイタリア・アブルッツォ産のワインは料理とのペアリングにマッチする味わいであり、同店を訪れたらぜひとも味わってみてもらいたい

同社では全店舗、代表でありグランシェフである西出雅章氏が監修を手掛けている。同氏は関西のラグジュアリーホテルからキャリアをスタートさせ、名店の料理長、海外での店舗立ち上げを経て同社を起ち上げた。その知見の豊かさ、経営者としてのセンス・実力は直営店の運営のみならず、コンサルティングに対しても評価が高く、「阪急グランドビル」への招聘、さらに本年7月に開が予定されている「KITTE大阪」への新業態「IN DISH」出店予定を見ても明白だ。
 
いずれにせよまたひとつ、“いいレストラン”が誕生した。
 
ぜひ、足を運ばれてみてほしい。
 
「Braceria Buffa」
https://www.instagram.com/buffa_braceria/
https://real-dining.jp/shop/braceria-buffa/
 

「Buffa」料理長の坂本氏が修行したエミリア・ロマーニャの郷土料理である、生ハムにフルーツとチーズを添えた“生ハム トルタフリッタ”。生ハムはお客さまの目の前でスライスされ、その美しさもおいしさに彩を添える
「Buffa」料理長の坂本氏が修行したエミリア・ロマーニャの郷土料理である、生ハムにフルーツとチーズを添えた“生ハム トルタフリッタ”。生ハムはお客さまの目の前でスライスされ、その美しさもおいしさに彩を添える
日々、市場から直送される鮮魚は炭火焼き以外に、季節の野菜と共に生で楽しめる一品として提供されることも。その際も皮目を炭火焼きにするなど、“らしさ”を感じる一手間が加えられる
日々、市場から直送される鮮魚は炭火焼き以外に、季節の野菜と共に生で楽しめる一品として提供されることも。その際も皮目を炭火焼きにするなど、“らしさ”を感じる一手間が加えられる
イタリアの定番料理である、炭火焼にしたアスパラに卵を取り合わせた“アスパラ グラナパダーノ 卵”。シンプルな調理法ゆえに、素材力、そして火入れのセンスが問われる一品だ(画像は火入れ具合を写すために筆者が黄身を割ったもの)
イタリアの定番料理である、炭火焼にしたアスパラに卵を取り合わせた“アスパラ グラナパダーノ 卵”。シンプルな調理法ゆえに、素材力、そして火入れのセンスが問われる一品だ(画像は火入れ具合を写すために筆者が黄身を割ったもの)
イチボやフィレなど、3種の部位の食べ比べを楽しめる能登牛の炭火焼。一緒に提供される生コショウにサルサベルデ、ワイン塩で味変を楽しむのはもちろんありだが、まずは一口、ぜひ何もつけずに肉の旨味を味わってもらいたい
イチボやフィレなど、3種の部位の食べ比べを楽しめる能登牛の炭火焼。一緒に提供される生コショウにサルサベルデ、ワイン塩で味変を楽しむのはもちろんありだが、まずは一口、ぜひ何もつけずに肉の旨味を味わってもらいたい
日々店舗で打たれる手打ちパスタの食感や美味しさも、同店を訪れる楽しみのひとつだ。ソースには坂本シェフの修行先のスペシャリテ、トスカーナ伝統のにんにくを利かせたトマトソースが用いられており、味変でカラブリアやとうがらしビネガーが添えられている
日々店舗で打たれる手打ちパスタの食感や美味しさも、同店を訪れる楽しみのひとつだ。ソースには坂本シェフの修行先のスペシャリテ、トスカーナ伝統のにんにくを利かせたトマトソースが用いられており、味変でカラブリアやとうがらしビネガーが添えられている
同店ではデザートにも妥協のないこだわりが見える。チョコレートのアイスクリームには、昨今希少性が高まっているアマゾンカカオの塊が、これでもか!と目の前で削りかけられる
同店ではデザートにも妥協のないこだわりが見える。チョコレートのアイスクリームには、昨今希少性が高まっているアマゾンカカオの塊が、これでもか!と目の前で削りかけられる

担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp

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