記者発表から。左から㈱エー・ピーホールディングス執行役員・商品開発本部長 花島牧男氏、公益財団法人日本相撲協会 岩友親方、熊ヶ谷親方、千賀ノ浦親方。日本相撲協会公式マスコットキャラクター ひよの山
㈱エー・ピーホールディングスが2023年10月1日から1年間の予定で、公益財団法人 日本相撲協会とオフィシャルスポンサー契約を締結した。同社は外食産業界初のオフィシャルスポンサーであり、今回この取り組みが実現した背景のひとつに同社のシグネチャーブランドである「塚田農場」で提供される地鶏の存在があったという。何かというと、相撲界では昔から“土に手をつくことがない”という縁起担ぎで肉類の中でも鶏肉が力士にとって縁起のよい食材として重宝されてきた歴史がある。オフィシャルスポンサーの話が持ち上がった際、相撲という国技とタッグを組むに際し、この点に力を入れてきた歴史と誇りをもってすれば“対等な価値をもって相撲文化と向き合えるのではないか?” との思いを抱いたことから、この取り組みに着手したという。加えて、「塚田農場」創業の折に同社が地鶏の生産のために開拓した農場がある地である宮崎県日南市塚田地区にある「塚田神社」が五穀豊穣を祀る神社である点も背中を押した。同地の文化と寄り添う形で養鶏を進めてきた同社の歴史と経験があれば、豊穣を祝い願う神事として捧げられ、継承されてきた相撲と組む上で親和性を表現できるのではないかと考えたという。
今回同契約における第一弾の取り組みとして、全国の「塚田農場」を「大相撲塚田場所」とし、日本相撲協会監修によるちゃんこ鍋メニューや、力士飯をイメージしたコラボメニュー開発を行ない、特別メニューを10月12日から展開する。ちなみに、昇給制度が人気の「塚田農場」アプリの役職も、この期間は大相撲の番付に変わる。
メニュー紹介で力士を模したデザートと似ているといわれ、比較ポーズを取るサービス精神旺盛な千賀ノ浦親方
ちなみに、同社では「大相撲塚田場所」の取り組みを皮切りに、スポンサー契約期間さまざまな形で食の楽しみ、そして食を通した形で相撲文化とのコラボレーションを含めた取り組みを展開していくという。
“ちゃんこ”という言葉を知る人は多いが、本物の力士がメニュー開発に関わったちゃんこ(※鍋を含む、力士飯全般)に触れられる機会はなかなかない。今回、それが全国の「塚田農場」で体験できることは外食事業の取り組みの枠を超え、日本の伝統的な食文化の“発信ステーション”が創出したことにもなり、日本人はもちろんだが、ぜひともインバウンドにも同店を訪れてもらいたいと思う次第だ。またこの取り組みの実現が、同社が長きに渡り第一次産業、特に畜産業界との協業を行なってきたからこその実装だという点に改めて敬意を表したい。加えて、今後もて外食産業と第一次産業との協業領域のリーディングカンパニーとしてのあり方を見せていってもらいたいと思う次第である。
全国の契約養鶏拠点でのびのびと育てられている地鶏たち。相撲部屋のちゃんこでは地鶏をつかったものは基本的にはないとのこと。今回「塚田農場」のちゃんこでは、本家でも珍しい、炊くほどに旨味が増す地鶏のちゃんこ鍋を楽しめる
「大相撲塚田場所(塚田農場)」
https://www.tsukadanojo.jp/
担当:毛利愼 mohri@ohtapub.co.jp