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第2回 高桑 隆の「良くも、悪くも、大変化。いま日本の農業と『食』を考える」

第2回 「農業の大規模化」は本当に、農業経営の唯一の生き残り策か……? 小規模農業でもやり方次第、創意と知恵で勝負

2015年11月02日(月)
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㈲日本フードサービスブレイン 代表取締役
フードビジネスカウンセラー
高桑 隆 プロフィール

よく言われることだが、「農業の近代化には、大規模化が不可欠だ」という日本政府や農水省が唱える理屈、あれは本当だろうか? 耕地面積を増やして機械を入れて大規模化する、本当にそれが日本農業生残りの道なのだろうか……?
 
私見だが、まるで見当違いな考えである。冷静に考えてもらいたい。
わが国の法人数は、60万社と言われる。その中で、上場企業は3000社に満たない。大規模(上場企業)企業は、全法人数の0.5%しか存在しないのだ。あとはすべて中小企業。では、その99.5%の中小企業が本当に駄目なのか?
 
いいや、そんなことは無い。BMWなどの高級外車を購入しているのは、大企業だろうか?
いや、大企業の社長や役員で、社用車としてベンツに乗っているのを見たことが無い。ほとんどが、クラウンやシーマ、レクサス、グロリアなどの国産高級車だ。
 
では誰が、BMWやベンツなどの高級車に乗っているのか? 中小企業の社長や役員、その親族である。儲かっているから高級外車に乗れるのだ。
 
ここ最近、話題となっているTVドラマがある。「下町ロケット」だ。町工場に過ぎない中小企業が、国産ロケットのエンジンを作り上げる物語。大規模製造業に妨害されながら、資本もない、人もいない、そんな下町の中小メーカーが国産ロケットのエンジン開発に成功する。

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