コロナ禍は「失われた2年間」ではなく自信とチャンスを「得られた2年間」
宏為 コロナ禍にあったこの2年間で、私たちが休業したのは 1回目の緊急事態宣言が出された 2020年 4月からの約2カ月間、重慶飯店一部の店舗だけです。ローズホテル横浜も重慶飯店も立ち止まることをしませんでした。そのことは私たちに自信をもたらしました。
コロナ禍を称して「失われた 2年間」とよく言われますが、私たちにとっては「得られた 2年間」なのです。もちろん売り上げは失いましたが、その代わりに自信とチャンス、ファンとなるお客さま、そして新しい視点という多くの価値あるものを得ることができました。
宏道 ローズステイ東京芝公園のプロジェクトについて、私たちは莫大な投資をしたわけではありません。ローズホテルズ・インターナショナルの役割は基本的に MCです。マネージメントの仕事を通じてオーナーに喜んでいただき、ゲストにも喜んでいただく。喜んでいただいたゲストにドラゴンポイントクラブのメンバーになってもらい、そこから重慶飯店のファンにもなっていただく。そうした取り組みを網羅的に続けることで、ビジネスの外堀を少しずつ固めていこうというのが私たちの考え方です。
コロナ禍にありながら、運のいいことに素晴らしいオーナーと巡り合うことができたおかげで、ローズステイの 1号店を開業することができました。私たちはこの新しいブランドを、何が何でも成功させなければなりません。
成功に導くためには、スタッフの存在も重要です。ローズステイ東京芝公園には、ローズホテル横浜から 2名の生え抜きスタッフを出向させています。新ブランドのホテルで彼らの育成を図ることで、ローズホテル横浜のスタッフたちにとっても将来のキャリアアップを思い描く上でいい刺激を与えられればと考えています。
ホスピタリティーを担うのは人間に他なりません。トレーニングを含めて継続的な人材育成にも力を入れていきます。